R2.4.6ブログ

皆さん、コロナショックを大なり小なりお受けになられていることかと思います。
呉市の学校関係は予定通り再開となりましたが、今後どうなるのか不安な日々、制限は続きます。
そんな中で帯状疱疹が増加しているのではないかとの記事を見ました。
帯状疱疹を湿疹と思われ、しばらく放置される方もいらっしゃいますが、
この病気で最も問題なのは帯状疱疹後神経痛が続き、人によっては生涯残ってしまう方も
いるというところです。
年齢や治療開始時期、適切な治療内容と必要に応じての継続が大切かと思われます。
実は3月に私も帯状疱疹になりました。気付いている方は少ないでしょうが・・・
このブログでばれてしまいますね(笑)
私が強いのか、軽かったのか?左額に髪に隠れるように発疹が出て、
痛痒く最初は季節の変わり目のフケかと思っていましたが、わずかに額にあやしい発疹が出ました。
「ありゃりゃ」と思い、治療を開始、念の為に今も症状抑えの薬を不真面目に飲んでいます。
 
自分のことになってしまいましたが、皮膚科専門医でない当院にも帯状疱疹の患者さんは来られます。
当院にもこの時期増えているように思います。
基本的には人生で一度と言われていますが、糖尿病など様々な状況によってはまたなる方もおられます。
 
年齢は減らせないので早期の治療が一番のポイントになるかと思います。
皮ふが痛痒いなどの症状を伴い、おかしいなと思えば早期受診をお勧めします。
 
この疾患が増えているのはコロナによるストレスが関係しているのかは不明ですが、
1日でも早く、少しでもストレスのない、時間や時期になればと願います。
 
油断せず、皆さんもご安全にお過ごしください。

taijouhoushin


漢方薬の飲み方について

今回は漢方薬の飲み方についてご紹介します。
その前に名称についてご紹介します。

漢方薬の名前の最後には、○○湯、○○散、○○丸、○○飲、○○飲子、○○一方などとついています。

尚、語尾に料とついているものは、散剤や丸剤を煎じて湯剤のように抽出したもののことです。

散は元々散剤で粉薬として作られていました。
丸は丸剤です。粉薬を蜂蜜で練って丸剤を作っていました。
飲は冷服することを指示し、子は頻回に服用することを指示するという解釈と音韻の収まりを良くするため
につけたという説があります。

一方は煎じて服用する意味です。
そして最も多い湯はやはり煎じ薬を意味するのですが、煎じてすぐに熱いまま飲むものと
冷ましてから飲むものとあります。
現代の漢方製剤は、湯剤も散剤も丸剤も全て煎じて抽出した同じエキス剤となっています。

さて、飲み方についてですが、基本的にはインスタントコーヒーと同じと考えて下さい。
インスタントコーヒーを粉のまま口に入れて水で流し込むなんてしないと思います。
そう考えれば、お湯に溶いて飲むか、それを冷まして飲むかということになります。
コーヒーと一緒で香りを味わって飲むのです。不思議と体に合っていれば美味しく感じるものです。
まあそれでも苦いものは確かにあります。
呉茱萸(ごしゅゆ)黄連(おうれん)など苦い生薬は苦いですね。
でも多くの漢方薬に入っている(かん)(ぞう)は蔗糖の50倍も甘いと言われています。
でも薬は苦いものとして淡々と飲むことも必要かもしれません。
本当に熱いお湯に溶いて飲んでいただきたいのは、風邪の引き始めで悪寒のある時です。
悪寒はこれから熱を出そうと体が準備している状態です。
こうした寒気のある時には熱い方が効果的です。
2000年前の古典にも温服すると書いてあります。
それから冷えがある方もやはり温服すべきです。
逆に冷まして飲む方がいいものは、体を冷やす作用のあるものです。
黄連(おうれん)解毒(げどく)(とう)のように出血傾向のあるもの、のぼせの強いもの、体に熱感の強い方は冷服した方がよいでしょう。
また、吐き気のある場合も温服では飲めませんから、悪阻の時の小半夏加茯苓(しょうはんげかぶくりょう)(とう)五苓(ごれい)(さん)などは冷服して下さい。

漢方薬とは体の状態に応じた薬です。今貴方がお茶を飲むとします。
熱いお茶が飲みたいのか、それとも冷たいお茶が飲みたいのか。
体の欲するままに飲んでいただければ結構です。
ちなみに中国で「湯」という字はスープの意味があるそうです。

kusurinomu

R2.3.10ブログ

世間では新型コロナウイルスに翻弄させられています。
自然や感染症に人類は勝てませんし、勝とうとしてもいけないと思います。
共生共存していかなければなりません。
 
そのために最も大事なことは、予防でも薬でもないと私は思います。
人類は誕生した時から、滅びず繁栄してきました。
それは文明の力であり、人類の繁殖能力であり、何よりも自然治癒力だと思っています。
しかし今の時代はどうでしょうか!?
文明にばかり頼り、体力を低下させ、先進国では繁殖力も低下しています。
 
不安なことは沢山あることかと思いますが、どうにもならないことは悩んでも始まりません。
やりたい事が出来なくても、またこの時期を乗り越えれば、出来るようになります。
今は我慢の時ではありますが、それを休息、充電の時期だと捉えプラス思考で皆で乗り越えましょう!


positiv

花粉症の漢方薬について

花粉のつらい季節になってきました。
今年、飛散量は少ないと言われていますが、敏感な患者さんは症状が出ています。
漢方薬では何を使うの?と聞かれれば、患者さんの病態(陰陽・虚実)によって使える漢方薬は
いくつもありますが答えです。
花粉症のファーストチョイスは小青竜湯が用いられます。
花粉症の3大症状である、くしゃみ・鼻水・鼻づまり効果が確認されています。
(西洋医学的にも評価されています)
でもこれだけではよくならない方もいらっしゃいます。

そういう時には、陰陽、虚実を考えます。
分り易く言えば、
「陰証」➡冷えが強ければ、ブシや乾姜の入ったもの、
「陽証」➡熱感があれば、石膏や黄連の入ったもの、
「虚証」➡胃腸が弱い方には、麻黄の入ってないものとなります。

つまり、小青竜湯を基本に、                      

①麻黄附子細辛湯➡「陰証」
          冷えが強い、鼻粘膜が白っぽい場合、更に長期に使う場合は桂枝湯などを
            加えていったりします。 

②大青竜湯   ➡「陽証」
          冷えがなく、鼻粘膜は赤く炎症の強い場合(エキス剤では越婢加朮湯と麻黄湯を
            合せて飲む)や桂枝二越婢一湯(エキス剤では越婢加朮湯と桂枝湯を合せて
            飲む)が適応します。
            さらに「虚証」麻黄が胃にもたれるという方は、苓甘姜味辛夏仁湯という漢方薬
            があります。

更に慢性鼻炎の病態になってきますと、
葛根湯や葛根湯加川芎辛夷、辛夷清肺湯や排膿散及湯、荊芥連翹湯や柴胡を含む漢方薬も使われたりも
します。

現代病の一つ、花粉症に悩む方は年々増えています。
麻黄の入ったものは即効性がありますし、眠くなるという不快感もありませんので、
ぜひ自分にあった漢方薬を見つけてみて下さい。

kafunsyou

R2.2.8ブログ

世間では新型コロナウィルスが騒がれ、世界的に問題になっております。
インフルエンザは昨年流行期に比べて1/3程度と少ないようですが・・・
マスクの着用の影響なのか?暖冬の影響なのか?たまたまかわかりませんが、
少なくともマスクが不足している事態で特にこれから花粉症の方は困られるのではないでしょうか!?
さて昨今、様々なフェイクニュースやデマなども問題になっているようですが、
その中でオリンピックが中止になる話もデマと言われています。
では、逆に私が聞きたいのは中止になる可能性はないのか?ということです。
新型コロナウィルスの影響で春節の中国人観光客が激減し、
さらにオリンピックではマラソンなどが北海道に会場を移すなど経費増、
その上オリンピックが中止になろうものなら、日本の経済に影響するのはいかほどのものなのでしょうか?
 
また呉市では日新製鋼呉製鉄所の高炉閉鎖も取り上げられています。
そこで再び、私から提案です!呉市を医療介護に特化して特区にできないものでしょうか!?
呉市は人口約50万の地域で医療機関は充実しています。
しかし人口減少に伴い必ず、今後の急性期病床は必要度が低下します。
それに加え、地域医療構想で病棟の再編や閉鎖を余儀なくされる可能性があります。
呉市の医療介護を維持存続するために、最も大きな課題は介護士不足だと思っています。
日新製鋼の存続・再建は当然に取り組むとしても、同規模の存続は困難と考えられます。
工具を介護の手に変えられるかは大きな課題ではありますが、
安定したニーズのある医療や介護に特化し、温暖で災害の少ない呉市に、
周辺もしくは全国からの移住や終末期を過ごしてもらえる都市づくりはどうでしょうか!?
 
以前から構想は発信してきましたが・・・

簡単なことではなく、市政が少し気に掛けてくれれば良いのではないかと感じています。
 
医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹


kuretokku

R2.1.25ブログ

新年が始まり、1ヶ月を過ぎようとしています。
耳が凍るような日は無く、暖冬のためかインフルエンザは年末よりも落ち着いているようです。
 
さて、これまでに何度かご報告しましたが、
最近患者さんや職員から体を大切に、大丈夫かと声をかけてもらいます。
死相でも出ているのかなと不安になる反面、心配してくれてありがたいなと感じます。
また「たつき新聞の記事をいつも楽しみにしています。」
「毎回続けて記事を書かれていて大変ですね。」など
お声掛けいただくことも増えています。
興味を持って見てくれていることに、励みにもなりますし、継続してきた大切さを感じています。
法人としては世間で言う年度末に退職者が出てしまう状況に心痛めるところですが、
知り合いなどから雇用募集に声をかけていただき、人とのつながりに感謝しております。
来年度は体制の安定やこれまで取り組んできたことの成果を出す時期と考えています。
職員は勿論、地域の方々にもご支援ご協力いただき、共生できる地域を創って行ければと思います。
 
今年も始まりました!どうぞよろしくお願いします。


医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹


munekikangeki

 

感染性胃腸炎と漢方薬!!

冬場、特に12月~1月にはノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスによる感染性胃腸症が流行し、
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛や発熱などの症状で来院される患者さんが多くなります。

今年も今の時期、非常に流行っています。
 
感染性胃腸炎の一般的な治療では、嘔吐や下痢に伴う脱水に対して経口による補液を行い、
症状や脱水が強いときには点滴による補液を行う場合もあります。
また、吐き気が強ければ制吐剤、腹痛が強ければ腸管蠕動抑制剤を頓用で使用し、
整腸剤を数日服用して様子を見ることが多くなっています。
ほとんどの人は数日で治っていくことが多いですが、
その間のつらい症状に苦しむことなく出来るだけ早く治って欲しいですよね…。

そんな時には漢方薬の出番です!
 
漢方薬にできること!!
 
まず試していただきたいのが 五苓散(ごれいさん) です。この漢方薬は5つの生薬から構成されています。
五苓散(ごれいさん)は大人から子どもまで比較的安心して使え、おおよそ8割方はこの漢方薬のみで対応できると思います。
しかし、胃腸症状が長引いてしまった場合は、再度診療科へ受診し体の状態を診てもらってから、
ほかの漢方薬に切り換えるなどの治療をおすすめします。
漢方薬には次の一手となる薬が沢山あるので、患者さん一人一人に合わせた治療が出来るのです。
安心してくださいね。
五苓散(ごれいさん)の豆知識
今回は感染性胃腸炎の治療薬として紹介しましたが、五苓散(ごれいさん)はほかの症状でも広く使われています。
むくみ、二日酔い、暑気あたり、頭痛、めまいなど日常生活でよく見られる症状に対しても効果があるので、
興味があればぜひ試してみてくださいね!!

お困りの患者さんはぜひ、ご相談下さい!!


norouirusu

R2.1.7ブログ

今年初めてのブログを更新させていただきます。
明けましておめでとうございます。
昨年は当家にとって、12年前の亥年に父、昨年の亥年に母を亡くし寂しい年となりました。

法人に関しては災害から様々な取り組みを発展させ、基盤を整えることのできた1年だったと
感じております。

しかしながら川尻安浦地域の発展維持を目指し取り組むことは簡単なことではなく、
当法人だけで成し得ることはできません。
本年は他事業所や企業との連携を充実させ、成果を出していかなければならないと思っております。
様々に地域での取り組みはされていますが、まだまだ縦割りで横の連携が乏しいと感じます。
具体的に申し上げれば様々な団体が体操などの予防医療に取り組んでいます。
団体同士が協力し合えば負担は減り、参加者は増え、継続しやすくなるのではないかと思うのですが、
現実は自分たちのしたいようにできないから共生統合しないのだろうと思いますし、
いまだに分裂しているのが実情と感じます。 
そうしたコーディネート役として当法人が役割を果たせればと思っています。
 
インフルエンザも完全に流行してきましたので、皆さまお体に十分お気を付けいただき、
本年もどうぞよろしくお願いします。
 
医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹


renkei