多くの方に良い思い出を…

朝晩が寒くなってきました。風邪など体調を崩されませんようにお過ごし下さい。 
さてカープの日本シリーズを尻目に、今回は今後についてお話したいと思います。 
 
11月6日には当法人秋祭りを利用者さんやご家族を招いて行います。
昨年から始めた企画ですが、今年はさらにパワーアップしそうで楽しみです。
いつかは近所の方々や関係者も招いてできるようになればと夢は広がります。 
さらに法人で言えば、忘年会がそろそろ動き始めるのかと思います。
以前から施設対抗など、出し物を期待しているのですが・・・
職員でも芸達者な方が増えてきたので静かに見守りたいと思います。
(ここに書いたら十分にプレッシャーですが:笑) 
また年末といえばイルミネーションですね!
平和大通りのようなイルミネーションとはいきませんが、
いつかそんな取り組みもおもしろいかと思います。 
また更に先の話だと思いますが、敷地内に庭園を作り植物や野菜づくりなども
チャレンジできる日が来るのではないかと思っています。  
利用者さんや家族、地域の方々と楽しめる機会が増えればと思います! 
そして多くの方々に、良い思い出が増えればと願います。

akimaturi

漢方医学の基本概念~虚・実~

 今回は漢方医学の基本概念と言われている「虚実(きょじつ)」について紹介します。
現在の日本漢方では漢方薬を選ぶ前に患者さんの現在の病態を把握すること、
いわゆる「証」を診ることが前提となっています「証」というものにもさまざまな種類があり、そのうちのひとつが「虚実」です。

皆さんのなかには、「実証」、「虚証」というワードを耳にされたことがあるかもしれませんね。

少し簡単に紹介しますと・・・ 
実証
体格がよい(腹壁が厚い)、筋肉質、免疫力が充実している、若年者に多い
虚証
痩せ型(腹壁が薄い)、免疫力が乏しい、高齢者に多い
となります。
これは大まかなイメージであり捉え方は一つに定まっているわけではありません。

中国最古の医学書である『黄帝内(こうていだい)(けい)』に記載のある2つの代表的な考え方を簡単に解説します。

1.「虚」は不足、「実」は過剰
黄帝内(こうていだい)(けい)』には“虚するものはこれを補い、実するものはこれを瀉す”と記載されています。
主語に〈栄養〉というワードで考えてみると、「虚」は栄養失調、「実」は肥満と考えます。
これが日本漢方で使われる「虚実」の一般的イメージです。また、この主語にはいろいろな
語句を入れることが出来ます。
〈温かさ〉を主語にすると、冷えや熱とイメージ出来ますよね。
これらを一般的な「虚実」のイメージと区別するために、
〈冷えが強いもの〉を「陽虚」、〈熱が強いもの〉を「実熱」と表します。
 
2.「虚」は弱い症状、「実」は強い症状
黄帝内(こうていだい)(けい)』にはもう一つ、『病気が盛んであれば実、抗病反応や生理機能の低下は虚』という
記載があります。
つまり、病気にも、生体側の抗病反応にも“強・弱”があり、そのため抗病反応としての
病態や症状に“強・弱”が生じると理解できます。
病気が弱く、患者さんの抗病反応が充実している(=実証)場合は病気が発症しませんし、
病気も抗病反応も弱い(患者さんは虚証)場合は、日和見感染として発症してしまう事でしょう。
 
 すなわち、「虚実」は、生体そのものの状態であり、病勢であり、抗病反応であり、
それぞれから生じる症状に着目した概念ということになります。
少し判断に困るかもしれませんが、こういった病態把握の方法があるから、
漢方医学はオーダーメイド医療と呼ばれているのでしょう。

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