素晴らしい人財と挑戦します!

 5月に入り台風が接近し、カープは連勝かと思えば負け越し続き、交流戦が始まりました。
 法人にとっては年度末を迎え、とてつもなく忙しい日々が続いています。
 そんな私の姿を見て健康や生命を心配してくれる方々も少なくありませんが、過労死について正直考えます。
 過労死で亡くなられた方々はどのように過密だったのでしょうか?
やりがいを感じて仕事をしていたのでしょうか?
不摂生になったことが原因の方もおられるでしょうし、私には想像も出来ないほどの過労だった方もいるでしょう。
 やりがいを持って仕事が出来ていれば過労死にはなりにくいと思いますが、例外も沢山あるのであろうと思います。
 今、私は大きな目標をもって法人の発展、介護部門の礎の構築に奮闘しております。出来るだけ一人ひとりの職員と向かい合うように取り組んでいますが、その中で素晴らしい人財(人材)の存在に気付き、勇気と自信をもらうことが多々あります。介護部門が未熟なうえ、指示系統が上手くいかなかった現実も、今回主任や主任補佐を任命することで、かなり整うと確信していますし、これらのスタッフは近い将来、法人にとってさらに大きな力となってくれると思います。
 リーダーに昇格した方も、昇格が無かった方も、将来楽しみな逸材が少なくありません。皆がリーダー(職員の見本となり仕事を先導する役職)になれる法人が理想だと思っています。
 現在、管理者達が私を最大限バックアップしてくれています。中には雇われの立場で、ここまで自己や家族を犠牲にして尽力してくれるかと、こちらが恐縮するほどの人財もいます。
 また目の前の人だけでなく、目や耳に入らなくても、人々はあらゆる方々の支えがあり見守ってもらっているのだと感じます。
 どこまで出来るのか挑戦していきたいと思います。
 そして今年はカープの優勝と法人の安定、法人の理念に沿った施設構築の礎が築けることに自信を持って取り組んでいきたいと思います。

gashi.fw

日本老年医学会診療ガイドラインと漢方

診療ガイドラインとは、患者と医療者を支援する目的で作成され、臨床現場における意思決定の際に、判断材料の一つとして利用することができる、科学的根拠に基づき、系統的な手法により作成された推奨を含む文書で、診療ガイドラインの作成母体のほとんどが、その疾患領域の学会です。
最近、その診療ガイドラインに漢方薬が掲載されていることも多く、一般的な診療方法として、漢方薬による治療が認められてきたということではないでしょうか。
さて、日本老年医学会診療ガイドライン案にも9つの漢方薬が掲載されています。
(よく)肝散(かんさん)(認知症に伴う易怒、幻覚、妄想、暴力的行動など)
(ちょう)藤散(とうさん)(脳血管性障害の認知機能・日常生活動作)
麦門(ばくもん)(どう)(とう)(COPDや風邪の長引く乾性咳嗽)
半夏(はんげ)厚朴(こうぼく)(とう)(嚥下障害・誤嚥性肺炎)
大建中(だいけんちゅう)(とう)(慢性便秘、イレウス)
麻子(まし)(にん)(がん)(便秘)
(りっ)君子(くんし)(とう)(機能性胃腸症、胃食道逆流)
()黄湯(おうとう)(インフルエンザ)
補中
(ほちゅう)(えっ)()(とう)(COPDのほか、炎症性疾患や感染症が長引く場合)です。
実はこれを知ったのは新聞報道でした。
4月の某新聞に大きく、約50種「高齢者避けて」老年医学会、医療者向け指針案という見出しで、中止を考えるべき薬と副作用の例として掲載された表の中に、甘草を含む漢方薬が載っていたのでした。
しかしよくその中味を見てみると、75才以上の高齢者に1ヶ月以上長期に使う場合で、中止を考慮すべき薬剤もしくは注意すべき副作用を考慮した使い方のリストと、強く推奨される薬物もしくはその注意すべき副作用を考慮した使い方のリストから構成されています。
比較的副作用が少なく安心と考えられている漢方薬ですが、注意すべき副作用もあるんですよという意味で、生薬レベルでの注意の一部が新聞に掲載されていたものと思いますが、話題になりやすい、一般の方の関心を引きやすい部分だけをNEWSにしていたのです。
これを読まれた方は大きな誤解をされたのではないでしょうか。
日本老年医学会のガイドラインの解説では、漢方薬の懸念される副作用を考慮した使い方を記載する一方で、推奨される薬物リストに上記の9種類の漢方薬を記載しています。
またその解説では、実際の臨床経験に基づいて上記9種類以外にも服用方法まで含めて詳細に記載し、高齢者医療における漢方治療を推奨しています。
膨大な量の報告書をNEWSにしようとすると仕方ないのでしょうが、マスコミに踊らされることなく、改めて報道はその行間を読むことが必要だと感じました。
何か心配なことがあればどうぞご相談ください。
1505.fw