心のある施設をめざして

先日、法人施設の一つで勉強会が行われ、介護保険申請の流れに付いて若手職員が発表したそうです。
手続きの仕方から、申請して介護度が決まり、その介護度によってサービス調整がどのようにされていくか調べ、上手に発表していたことを聞きました。
ベテラン職員は当然に知っておかなければならないことも沢山あり、見本となる姿勢を示さなければなりませんし、若手職員はこのように向上心と積極性を前面に出して取り組んでほしいですし、失敗を恐れず成長してほしいと願います。
その発表が聞けなかったことが、とても残念に感じました。
 
さて、この介護保険申請ですがどの程度浸透しているのでしょうか?
申請の仕方、介護保険すら知らない人も居るかもしれませんし、申請しても満足にサービスを受けられない地域の方も居るのではないでしょうか?!
 
そんな中で制度を上手く利用して、老老介護や独居のお年寄りの大きな支えになっている制度であることを常々実感しています。
介護保険では、自宅の内外、段差の解消や手すりの設置などで、ある程度の資金援助があるなど、やり過ぎ?とも感じられるほど助かる制度もあります。
しかしながら、これらの制度を逆手にとって利益を生もうとし、利用者さんのためでないサービス提供を行っているのではないかと感じられるケースもあります。
医療も介護も患者さん、利用者さんのために施し、サービス提供するものでなければなりません。それを度外視して、組織や個人の利益を求めるようでは医療者、介護者として失格と思います。
ただ、誤解しないでほしいのは、ボランティアでしなければならないとか、して当然だと思われることは間違いだと思いますし、過度に求める方々もおり、常識、倫理的におかしいものは受け入れるべきではないと思います。
 
介護現場は正直厳しく、決められた通りにしていたら、多くの組織はつぶれるのではないかと感じます。決められたことを上手に利用して、正しい報酬を得ることは当然と思いますが、患者さんや利用者さんの不利益になることは避けなければなりません。
 
こうした常識や倫理観、そして、奉仕の心の欠如した組織になるようであれば、私はいつでも医療介護に携わることは辞めます。
そして、当法人が、心のある医療と介護を施せる施設をめざして取り組むことで、地域、社会に貢献し、常識、倫理観の乏しい組織は改善されることを心から願っています。
sasaerute

漢方薬のおいしい飲み方 ~子ども向け~

『良薬は口に苦し』
漢方薬ほど、この言葉が似合う薬はないと思います。とはいっても、そんな理由で子どもが苦くておいしくない薬を飲んでくれるか?といえば、それは難しいことでしょう。
しかし、美味しく飲む方法が実はあるのです!今回はその飲ませ方の工夫を紹介します。 
まずは薬に対して子どもがどのような反応をするか、年代別に知っておきましょう。 
乳児期(0~1歳)
比較的飲ませやすい
幼児期(2~5歳)
薬に敏感で、しばしば服薬拒否
学童期(6歳以降)
漢方の必要性を理解すれば比較的飲ませやすい
 
漢方を飲ませるのが難しい年代は幼児期です。この間に苦い漢方薬に慣れていくと、もしかしたら食べ物の好き嫌いがない子どもに育っていくかもしれないですね。 
では、肝心の『漢方の飲ませ方』について見ていきたいと思います。
①   甘い漢方薬を飲ませてみる
漢方薬に苦手意識がある子どもには甘い漢方薬から飲ませてみましょう。
比較的飲みやすい漢方薬は、建中(けんちゅう)湯類(とうるい)(黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)小建中湯(しょうけんちゅうとう))、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)芍薬甘(しゃくやくかん)(ぞう)(とう)麻黄湯(まおうとう)六君子湯(りっくんしとう)桔梗湯(ききょうとう)があります。 
②   味付けをしてみる
1回分の漢方薬を適量のお湯に溶かして溶液を作ります。そして砂糖やココア、麦芽飲料、ハチミツ、アイスクリーム、ヨーグルトなどに混ぜて下さい。
ただ、ハチミツにはボツリヌス菌が含まれている可能性があるので、乳児には与えないように。
ココアや抹茶コーヒーなど少し苦めの味のものと混ぜ合わせると、味と香りが相殺されて飲みやすくなったりします。
アイスクリームやヨーグルトなどの冷たいものは味覚を鈍くさせて苦みをわかりにくくする効果があります。
しかし、胃腸が弱っていたり、風邪の引き始めで悪寒がしている時などには、温かいものに溶かして飲ませたほうが効果も増強します。
 
いかがでしたか?是非試して、子どもが笑顔いっぱいで飲めるようになってもらいたいですね。

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