せきは、気道に異物、ほこり、煙など何らかの刺激が加わったときに起こる
一種の反射反応で異物や刺激物を取り除くための防御の役割をしています。
せきには
「コンコン」という痰の出ない乾いたせき(乾性咳嗽)と
「ゴホンゴホン」という痰を伴う湿った咳(湿性咳嗽)の2つのタイプに分かれます。
乾いたせきはかぜの初期や急性気管支炎などが疑われます。
長い間せきが続く時は咳喘息や肺結核の疑いもあります。
乾いたせきも続くと湿ったせきに変わることもあります。
湿ったせきはかぜや気管支炎の進んだ状態や、肺炎、肺結核、気管支拡張症などが疑われます。
痰が出る場合、痰の量や色、粘りなども病態を見分ける大事なポイントになります。
症状を抑えると共に原因に対する治療も大切です。
漢方薬にできることは?
漢方薬では咳と痰だけでなく全身状態と個人の体質を診て処方が決まります。
① 麦門冬湯 ➡ 気道の炎症を抑え気管を潤し咳をしずめる
② 小青竜湯 ➡ 風邪の初期で湿った咳、薄い痰が出る場合
③ 清肺湯 ➡ 炎症が強く、粘性・膿性の喀痰の場合
④ 滋陰至宝湯 ➡ 比較的切れやすい痰で量のさほど多くない場合
⑤ 滋陰降火湯 ➡ 老人・虚弱者で夕方・夜間に咳が頻発する場合
熱があるか?のどが痛むかどうか?くしゃみや鼻水を伴うか?痰が粘り気があるかなど
症状によって薬が違います。
「たかがせき」と思わず早めにご相談下さい!!