『良薬は口に苦し』
漢方薬ほどこの言葉が似合う薬はないと思います。とはいっても、そんな理由で子どもが苦くておいしくない薬を飲んでくれるか?といえば、それは難しいことでしょう。しかし、美味しく飲む方法が実はあるんです!
今回はその飲ませ方の工夫を紹介します。
まずは薬に対して子どもがどのような反応をするか、年代別に知っておきましょう。
乳児期(0~1歳) | 比較的飲ませやすい |
幼児期(2~5歳) | 薬に敏感で、しばしば服薬拒否 |
学童期(6歳以降) | 漢方の必要性を理解すれば比較的飲ませやすい |
漢方を飲ませるのが難しい年代は幼児期です。この間に苦い漢方薬に慣れていくと、もしかしたら食べ物の好き嫌いがない子どもに育っていくかもしれないですね。
では、肝心の『漢方の飲ませ方』について見ていきたいと思います。
①甘い漢方薬を飲ませてみる
漢方薬に苦手意識がある子どもには甘い漢方薬から飲ませてみましょう。
比較的飲みやすい漢方薬は、建中(けんちゅう)湯類(とうるい)(黄耆建中湯(おう ぎけんちゅうとう)、小建中湯(しょうけんちゅうとう))、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、麻黄湯(まおうとう)、六君子湯(りっくんしとう)、桔梗湯(ききょうとう)があります。
②味付けをしてみる
1回分の漢方薬を適量のお湯に溶かして溶液を作ります。そして砂糖やココア、麦芽飲料、ハチミツ、アイスクリーム、ヨーグルトなどに混ぜて下さい。ただ、ハチミツにはボツリヌス菌が含まれている可能性があるので、乳児には与えないように。ココアや抹茶コーヒーなど少し苦めの味のものと混ぜ合わせると、味と香りが相殺されて飲みやすくなったりします。アイスクリームやヨーグルトなどの冷たいものは味覚を鈍くさせて苦みをわかりにくくする効果があります。しかし、胃腸が弱っていたり、風邪の引き始めで悪寒がしている時などには温かいものに溶かして飲ませたほうが効果も増強します。
いかがでしたか?
是非試して、子どもが笑顔いっぱいで飲めるようになってもらいたいですね。