痛みに対する漢方薬

先日7月12日(日)のNHKスペシャルで、「腰痛・治療革命」と題して放映していました。
ご覧になられた方も多いのではないでしょうか?
内容は、痛みの原因は脳にあり、痛みに対する不安や恐怖を取り除けば症状が改善する方もいるといったものでした。

痛みに対する専門家はペインクリニックと呼ばれ、主に麻酔科に所属する先生方が担っていますが、一般には町のお医者さんとしては少ないのが現状です。
腰が痛い、肩が痛いといって皆さんが受診されるのは整形外科が多いのではないでしょうか?
例えば階段から落ちて腰を打ったという痛みがあります。骨折していなければ、湿布、さらに鎮痛薬が処方されて安静の指示が出てそれでおおよその診療は終わりです。それで普通、痛みは消えていくのですが、数週間たっても痛みが消えずお困りの方もいらっしゃいます。
そこで漢方の出番なのですが、そんな痛みに漢方が効くの?と思われるかもしれませんが、歴史を振り返ってみますと、江戸時代、世界で最初に乳癌のオペに成功した華岡(はなおか)(せい)(しゅう)が麻酔薬として使ったのは、実は「通仙散(つうせんさん)」という漢方薬なのです。さて打撲の初期は痛く腫れて熱を持ちますがそれがだんだん冷えていきます。お風呂に入ると痛みが楽になる。そういう方はまさに漢方薬が適応します。冷えて痛む時は、附子剤(ぶしざい)の出番です。附子(ぶし)という生薬は、生薬の中でも最も温める作用が強く、鎮痛作用を持った生薬です。打った、捻ったという痛みが長引いた時、具体的には、()打撲(だぼく)一方(いっぽう)と附子末、あるいは治打撲一方と桂枝加朮附(けいしかじゅつぶ)(とう)という組み合わせがよく効きます。西洋医学では冷えに対する対処法がありませんが、漢方では冷えを改善する手段があります。ですから冷えのある痛みに対しては漢方の方が優れているのです。
腰下肢痛の場合、いわゆる、ぎっくり腰なら芍薬甘(しゃくやくかん)(ぞう)(とう)桂枝茯苓(けいしぶくりょう)(がん)、あるいは、治打撲一方と()(けい)(かっ)(けつ)(とう)の組み合わせ。高齢者なら八味地(はちみじ)黄丸(おうがん)と桂枝茯苓丸、少し浮腫がみられれば牛車(ごしゃ)(じん)()(がん)と桂枝茯苓丸の組み合わせが有効です。
帯状疱疹後神経痛では麻黄附(まおうぶ)子細(しさい)(しん)(とう)などが効きますが、じっとしていれば痛みはないが、少し触れただけ、風が吹いただけでも痛みを感じるアロディニアという状態に対して、神経周囲組織が炎症後に乾いた状態になっていると考え、そこを潤してやろうという漢方薬、六味(ろくみ)(がん)麦門(ばくもん)(どう)(とう)の組み合わせが不思議なほど効果的です。
youtu

七夕に思う…

各施設に竹があり、短冊が結ばれています。
少し読んでみましたが、いつまでも元気で・・・などが多かったように思います。 

人には出会いと別れがあり、最も重大な出会いはこの世に生を受けた時の誕生、親や世間との出会いなのかと思います。
逆に別れのクライマックスは死、家族や世間との別れとなります。 
職業柄沢山の別れを経験してきましたが、色々なことを教えていただきました。
本当にまねのできない最後を迎えられた方も少なくなかったですし、
本当にまねのできない献身的な家族も沢山見てきました。

 
七夕様は恋愛物語ではありますが、色々な意味深い気持ちが込められているのかと感じてしまいます。
 
人は悪い所ばかりでもなければ、良い所ばかりでもありません。
良い所に導かれ、悪い所に反発し生きて行くのだと思います。 
人生とは様々な出会いと別れ、様々な相性があり、社会を生きて行くのだということをこの年になって感じさせられます。
 
七夕様は年に一度しか会えないのにそれで満足だったのでしょうか?
会ってない時は何をしていたのでしょうか? 
バカなことを考えてしまいましたが・・・皆さん人に恨まれないように、人に愛されるように、大切なものを失わないように、その時その時を大事に過ごしてください。
日々全力疾走しているので少し現実逃避してしまいましたかね!?
ロマンチックでもなく本当に理事長の自由帳でした。
tanabatablog.fw