乾燥肌が気になる方へ

10月に入って寒暖差が激しく風邪にも注意が必要ですが、
空気も乾燥し、肌の乾燥も一層気になる季節となりました。

皮膚は表面から、表皮、真皮、皮下組織と分けられますが、
表皮の最も外側にある角層の水分量が低く、皮脂の分泌が少ない状態を乾燥肌(ドライスキン)
といいます。
男性よりも女性に乾燥肌は多く、また加齢にともなって乾燥しがちになります。
肌が乾燥すると、外部からの刺激を受けやすくなり、かぶれや湿疹の原因にもなりますので注意が
必要です。

西洋医学的には、保湿外用剤など皮膚を保護する薬が用いられます。
痒みが強いときは、ステロイド外用剤や抗ヒスタミン薬の飲み薬なども用いられます。
漢方では、感想肌は「(けつ)」が不足したり、滞っている状態と捉え、主に「(けっ)(きょ)」と診断します。
代表的な治療薬は四物(しもつ)(とう)です。
ただし、四物(しもつ)(とう)は単独で使われることは少なく、他の漢方薬と合わせて使われることが多い薬剤です。

四物(しもつ)(とう)は、当帰(とうき)芍薬(しゃくやく)川芎(せんきゅう)()(おう)から構成されています。

この組み合わせを含む代表的な漢方処方には、温清飲(うんせいいん)当帰飲子(とうきいんし)十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)などがあります。

1.温清飲(うんせいいん) (57): 温清飲(うんせいいん)は、黄連(おうれん)解毒(げどく)(とう)四物(しもつ)(とう)の合方になります。
    効能は、「月経不順、月経困難、血の道症、更年期障害、神経症」となっていますが、
    その実態はほとんどアトピー性皮膚炎など、肌が乾燥し、痒みが強い皮膚症状に対して
    用いられることが多い漢方薬です。
2.当帰飲子(とうきいんし)(86) : 虚証の方の乾燥した皮膚掻痒症に用いられます。
3.十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)(48) : ()君子(くんし)(とう)四物(しもつ)(とう)の合方に更に黄耆(おうぎ)桂皮(けいひ)を加えたものです。
    気も血も虚した状態、つまり疲労感が強く、肌も荒れて、弱い方に用いられます。

また、最近では、漢方薬として飲むだけでなく浴用として用いることも研究されています。

富山大学の皮膚科の研究では、当帰(とうき)()(おう)の入浴療法で角質水分量、水分保持能に有意な改善が
得られることが明らかになっています。
用い方は、当帰(とうき)()(おう)それぞれ2gを熱湯にて煎じて、入浴剤のようにお風呂に入れるとのことです。

肌の乾燥は、美容的にも気になりますね。気になる方はご相談下さい。

kansouhada
 

R2.10.7ブログ

たつき新聞等でもお知らせしておりますが、12月開院予定の()(らく)しらさぎ診療所計画についての
経過報告をさせていただきます。
工事は順調に進み、内装も決め、什器備品などの段取りをしております。
10月中には完成引き渡し予定です。
職員については書類選考を行ったうえで、先日面接を行いました。
会場は今回ご支援いただいているマイライフにご提供いただきました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
面接も無事に終え、選考し採用予定者には連絡を行い、近日お会いできる予定となっています。
訪問診療や健診を専門とする診療所で職員は少人数とし、
看護師と事務を1.2名ずつ採用させていただく予定です。
応募いただきました皆様にお礼申し上げるとともに、採用できなかった方々には
お詫び申し上げます。
11月にはレントゲンなどの医療機器搬入や職員研修などを行い、12月1日開院予定です。
 
川尻の菅田医院は私、菅田が主で総合医として引き続き取り組み、
()(らく)しらさぎ診療所の褥瘡患者さんなども対応させていただく予定です。
楽々園の()(らく)しらさぎ診療所は、山下先生が主で内科訪問診療、健診を対応させていただきます。
また整形リハビリ医の石井先生は、川尻菅田医院の外来や訪問診療、()(らく)しらさぎ診療所の
往診なども対応させていただきます。
施設や在宅でかかりつけの先生方に診ていただいている方でも
「腰が痛い」「膝が痛い」「リハビリはどうしたらよいか」などご相談いただき、
関節注射やブロック注射、さらにはリハビリのアドバイスなども出来ますので、
かかりつけ医にご相談いただければと存じます。
もう一人、循環器内科医の杉本先生には川尻菅田医院と()(らく)しらさぎ診療所の往診や検査など
を対応していただく予定となっております。
 
今後、この4人で川尻安浦地区と佐伯区を中心とした地区の施設・在宅の患者さんに
24時間365日対応可能な体制を整えて患者さんの安心と安全、健康管理を
取り組まさせていただければと思っております。
また当法人は施設など対応するにあたり、人数制限は設けず対応させていただきます。
患者さんの医療費軽減、介護施設の対応の統一化により
介護職員の負担軽減につながるかと思います。
当然にできるだけ質の高い、医療や相談も大切かと思いますので、
遠慮なくお申し付けいただければと存じます。
 
コロナ感染症だけでなく、インフルエンザも心配な時期になってきました。
ご不安も多いかと思いますが、健康に注意してお過ごしください。


医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹


kiraku