最近はCMでもよく目にしますが、
漢方薬で婦人薬と検索すれば「命の母」、「ルビーナ」、「中将湯」などが出てきます。
本来漢方薬とは、江戸時代に入ってきた医学を蘭方と呼んだことに対して、
従来からある伝統医学を漢方と呼んだことに始まります。
代表的な漢方婦人薬には、
当帰芍薬散(23)、加味逍遙散(24)桂枝茯苓丸(25)などがありますが、
およそ2千年前からある薬です。
有名な「命の母」は当帰芍薬散をメインに桂枝茯苓丸と加味逍遙散(24)を合わせて
考えられた処方で、今は小林製薬が販売しています。
アリナミン製薬の「ルビーナ」は、漢方処方「連珠飲」に由来した漢方薬です。
「連珠飲」は、江戸時代に日本で生まれた漢方処方ですがエキス剤にはありません。
血のめぐりを良くして体を温める“四物湯(71)”と、
水分代謝や乱れた自律神経のはたらきを整える“苓桂朮甘湯(39)”の
2つの漢方処方を組み合わせたものです。
ツムラの「中将湯」は創業家に代々伝わる家伝薬だそうですが、
これに漢方薬で一番近いものは何かというと、女神散(71)と四物湯の合方だそうです。
このように分解すると現代の婦人薬も理解し易くなります。
ただし、漢方薬の特性について考えてみますと、シンプルなものほどシャープということになります。
色々混ぜれば良いってものではありません。
上手に貴方に合う漢方薬を見つけていって下さい。
【代表的な女性のための漢方薬】
【実証⇒虚証】順に、(月経異常、更年期などに用いられる漢方薬)
61桃核承気湯(便秘)~桂枝茯苓丸より更に症状が強く、便秘があるのが特徴
25桂枝茯苓丸(駆瘀血剤の代表)~のぼせ、赤ら顔、肩こり
24加味逍遙散(精神神経症状)~不眠、イライラなどの精神的な症状が特徴
106温経湯(末梢循環障害)~口唇の乾燥、手掌のほてり・湿疹、しもやけ、冷え症
23当帰芍薬散(血虚と水毒)~手足の冷え、顔色が青白い、めまい、浮腫