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R7.2.20ブログ
今年は川尻の平地では雪が積もりませんでした。(過去形にして良かったかな?)
しかし日本海側では大雪で被害が出ています。私も大学は金沢だったのでそれなりに経験はあるのですが、そのころの状況とは違っているようです。
地震などもあり様々に心痛みますが、一刻も早く安心して過ごせる時が来ることを願っております。
さて、今回は「運動」について述べてみたいと思います。運動にウォーキングは入るのでしょうか?散歩やお出かけ・徒歩通勤は?スポーツやランニングは誰でも運動だと思われると思いますが、体操はどうでしょうか?
医師として失格かもしれませんが、自分の価値観と言うのは個々で違うもので、「運動はしていないが歩いています」と言った自分に違和感を感じました。
便利な時代で、「運動」とはとインターネットで調べるとすぐに「体力の維持や向上を目的として、計画的に行う身体活動」と書いてあります。
ひねくれものの私は正直さらに悩みました。マラソン選手が歩くだけだと維持や向上はしないので運動ではない!?不定期にスポーツをするのは定期的ではないから運動ではない?
些細なことですが、気になる自分がめんどうくさいやつだと思ってしまう今日この頃です。
さて本題に入りますが、不定期でも、維持向上につながらなくても皆さんは体を動かしていますか?私は今年の目標として1日8888歩の歩行を掲げています。今のところ12月から月ごとで8888歩/日を達成しています。
これまで車で行っていたコンビニや銀行、スーパーなどはもちろん、時間があれば歩くようにしています。エレベーターなども基本的には使いません。忘れ物をして引き返すのも歩数が稼げると捉え、面倒ではなくなり、遠回りして歩くことも違う景色が見ることができて良いものだと感じることができるようになりました。
ただ一番の難関は夏!ここをなんとか乗り切れるように考えていかなければなりません。誰か良い方法があれば教えてください。
私事の話で申し訳ありませんが、皆さんも体を動かして歩行困難を防ぎ、健康寿命を長引かせましょう!
つらい花粉症には漢方を!
花粉症もちの方は、最近はしんどい日々を過ごされているのではないでしょうか?花粉症の症状で辛いのは、目のかゆみ、頻発するくしゃみ、かんでもかんでも止まらない鼻汁…。人によって様々ではありますが、これらの症状が特に辛いことでしょう。
花粉症の際、どうしても鼻をかむ回数が多くなったり、強くかんだりしまったりしませんか?正しいかみ方をしないと鼻の粘膜を傷つけてしまったり、急性中耳炎を起こしてしまう可能性があるので注意して下さいね。また、アレルギー反応はもちろん、炎症によって鼻粘膜の浮腫が起こり鼻づまりを発症します。この鼻づまりが花粉症の症状を重症化させる要因なのです。
鼻汁は通常、前(鼻の孔)からでる『前鼻漏』とのどに落ちる『後鼻漏』として排出されます。人間は誰しも1日1Lのサラサラした鼻汁を産生していますが、通常はのどに落ちている為気になりません。しかし風邪や花粉症の場合では、鼻汁の量が過剰になったり、ネバネバした鼻汁が排出されるので不快な症状を呈します。後鼻漏では、鼻づまりだけではなく喉の不快感などを伴うため、睡眠不足になったり体の不調をきたしやすくなるのです。
そこで、今回紹介するのは『葛根湯加川芎辛夷 (かっこんとうかせんきゅうしんい)』という漢方薬です。この漢方薬はその名のとおり、『葛根湯』がベースとなっています。葛根湯とは皆さんご周知のとおり、風邪の漢方薬です。これに、川芎と辛夷という生薬を加えて鼻づまりを改善する漢方薬として使われています。川芎には、痛みやかゆみを抑える『去風(きょふう)』と、化膿に対応する『排膿(はいのう)』という薬能を有しています。そして、辛夷には、詰まったものを開通させる『通竅(つうきょう)』といわれる薬能をもっています。
鼻づまりが起こると、首や肩にコリを生じたり、頭痛を起こすことがあります。この症状、風邪の初期症状に似ていませんか?葛根湯加川芎辛夷は、“葛根湯を飲みたくなってしまうような急性疾患(悪寒、発熱、無汗、項背部のコリ)に加えて、頭痛が強く、鼻づまりや鼻汁に難渋している”というのが適応証となります。鼻汁や鼻づまりの原因となる感染症や炎症に対しては葛根湯の部分が対応し、川芎と辛夷は鼻汁や鼻づまり自体に対応する、という構成になっています。
ですので、花粉症が少し悪化し始め、風邪みたいな症状になってきたなと感じたら是非試してみて下さい。

R7.1.20ブログ
新しい年のはじまり、皆様いかがお過ごしですか?
アメリカ大統領が交代し世界が混乱しなければ良いですが、テレビで民主主義の弱点みたいなものを聞き、なるほどなと思いました。
強いものが強い、平等ではなく強いものが強い、法を犯しても強ければ罰せられない、国内でも民間だったら犯罪、脱税になるものも政治家は逃げ切れたり、大統領になると犯罪も成立しないなどよく見渡すと強いものが強い世界が蔓延(はびこ)っています。
以前にも伝えましたが、「・・・ファースト」とは自分さえ良ければ良いというニュアンスがあり私は嫌いですが、いろいろな国、色々な地域、色々な場所で見られます。
そうなるとその先には争い、戦争へとつながるのだろうと思います。
日本被団協がノーベル平和賞を授与されました。世界の人たちが平和を意識していかないと恐ろしい時代になりそうです。日本は大丈夫と胡坐をかいていたら大変なことになると思います。
平和ボケせず、一人一人が世界平和を望み、身近なところから取り組んでいかなければならないのだろうと思います。
新年早々、暗い話になってしまいましたが、大事なことなので意見を述べさせていただきました。

花粉症には漢方を
インフルエンザが少し落ち着いてきたと思ったら、花粉も飛び始めました。昨年の夏は猛暑で今年の花粉の飛散量は多いと言われています。花粉症持ちの患者さんは『今年もついに来たな!?』と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
皆さんは花粉症の薬に“効き目の強さ”があるのをご存知ですか?症状がひどい人には強いお薬が使われたりしますが、患者さんによっては眠気が起こると困る方もいますよね。最近のお薬は眠気は少ないようですが、効果が少し弱い場合もあります。花粉症の薬はそのようなところでコントロールが難しかったりします。
『眠気は起きないでほしいが、よく効いてほしい!!』これが花粉症を患う人の強い願いでしょう。そんな時こそ漢方薬の 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の出番 です!小青竜湯(しょうせいりゅうとう)には麻黄(まおう)(主成分:エフェドリン)という生薬が含まれており、眠気を起こさず くしゃみ、鼻水、鼻づまりを改善するのです。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は『体の中から強力に温めて、鼻に溜まった水を散らす』為に作られた薬です。8種類の生薬で構成されていますが、主な作用は次の通りです。

症状がひどくて、鼻水がのどに流れてしまい痰や咳が出てしまってもこの薬で対処できます。味は酸っぱいですが、気にならない方はお湯にといて飲むとより効きが早くなります。(通常は約30分で効果が見られます)
私がおすすめしたいのは、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を 補完的に使う という事です。
【服用のポイント】
①日中⇒小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、夜間⇒花粉症の薬(抗アレルギー剤)を。
②抗アレルギー剤の効果を高めたい時、眠気を抑えたい時に頓服として併用する。
③アレルギー性結膜炎にも効果があるので、目のかゆみを伴う場合に。
このような使い方が出来ますので、是非試してみてください。

早く効く漢方薬のご紹介!
漢方薬は長く飲まないと効かないと思っていませんか?
実はそんなことなないですよ。
今流行っている風邪やインフルエンザなどの急性疾患に対しては早く効果がでます。風邪には葛根湯(かっこんとう)、インフルエンザには麻黄湯(まおうとう)、花粉症には小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、特にこどもの急性胃腸炎(嘔吐・下痢)には五苓散(ごれいさん)、足がつった時の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)など、飲んですぐに(5分~15分で)効いてきます。
1976年に現在の漢方エキス製剤が薬価に収載されてから、当時は慢性疾患に対して多く用いられてきました。
西洋薬でなかなか良くならない、難治性の病気に対して使われることが多かったのです。漢方医学教育がなかった当時としては仕方なかったのかもしれません。大学で漢方医学教育が始まったのは2001年以降です。世界最古の医学書と言われる傷寒論(しょうかんろん)は急性熱性疾患を対象にしています。
飲んですぐ効かないとだめなんですね。
風邪やインフルエンザに効く漢方薬は、生体防御反応を促進するような薬です。ウィルスに罹患すると、それを排除しようと生体防御反応が働き出します。温熱産生スイッチがオンになり、熱に弱いウィルスを排除しようと体温を上昇させようと仕向けます。インターフェロンが出てきて、インターロイキン1αといったサイトカインと呼ばれる免疫物質が出てきます。
その過剰な産生を抑えるのが外来ウィルスに対する漢方薬の作用だということが解ってきました。(一時的に熱は上がるかもしれませんが汗が出れば熱は下がっていきます)
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の効き方は未だよく解っていません。全ての漢方薬の中で上位に入っており、大変多く使われているお薬です。名前の通り、芍薬と甘草の二味からなる最もシンプルな漢方薬です。それなのにまだよく解っていないのです。
これまで芍薬のペオニフロリンと甘草のグリチルリチンがともに配糖体で、腸内細菌によって糖鎖が取れて有効成分が吸収されると考えられています。だから腸内細菌叢の状態によって効き方にも個人差があると考えられています。でもおそらく口腔粘膜からはもっと速やかに吸収され効果を発揮するのだと思います。口腔粘膜からだけではありません。五苓散はこどもでは注腸したり、独自に座薬を作製し使われているところもあります。おそらく粘膜から速やかに吸収され効果を発揮するんだと思います。
本来、急性疾患に対しては、1日3回毎食前というのはナンセンスなのです。頓服的に使われてきたのが実際です。
但し保険上の問題、副作用の問題もあります。
風邪には3-4時間おきに汗をかくまで。足がつったら即座に、夜中に足がつる人は寝る前に飲むのが効果的なのですが…。
お困りの方はぜひ、ご相談ください。
