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今年も残す所わずか…
今年も残す所わずか、忘年会などで飲む機会も多いのではないでしょうか!?
当法人の忘年会も12月10日に行われました。
今回は広ステーションホテルで行いましたが、年々内容が充実しているように思います。
本年度より設置したコーディネーター(委員会のようなもの)がそれぞれに役割を果たし、
充実させてくれています。
今回の忘年会では2つのことをお願いし挨拶とさせていただきました。
1つ目は地域包括ケアを来年は積極的に取り組んでいくが、これは地域の為、職員の為、利用者さんの為になる事、
多職種で協力し合わなければ真の地域包括ケアは整わないことを認識し、協力してほしい事、
まずは法人が団結することをお願いしました。
2つ目はコーディネーターや役職者はなって見ないと判らない、努力や苦労をしていることを知り、
協力してほしい事をお願いしました。
上述したように法人の役職者やコーディネーターは本当に自分の役割を果たそうと努力されています。
しかし職員の気付かない一言で、モチベーションを下げたり、不条理なことを感じます。
そうした負の発言になることを慎んで支え合えるようにお願いしました。
その後、コーディネーターの方々が司会、準備を整えて盛会で終えることが出来ました。
理事長の突然の勝手で2次会へ行ったり、3次会まで付き合わせたりと有意義な時間が過ごせたと思います。
今年のご支援に感謝し、来年益々ご健勝のこととお祈り申し上げます。
今年は早く寒くなり…
漢方医学の基本概念~寒・熱~
今回は「寒熱」について紹介しますが、さほど難しい概念ではありません。
患者さん本人が寒いと感じ、温めると楽になるのか、逆に熱いと感じ、
冷やすと楽になるのかという自覚的な観点に着目します。
前者を「寒証」、後者を「熱証」といい、前回ご紹介した「証」のひとつです。
寒証
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冷え、冷感を訴える。風邪の引き初めに悪寒を強く感じるが熱はあまり上がらない等
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熱証
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炎症、発熱、熱感、発赤等を訴える。また、精神的な興奮により熱感やのぼせを示す等
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1.「寒証」
「寒証」の基本治療は、温めることです(補陽散寒といいます)。
附子、桂皮、乾姜、呉茱萸、山椒等の生薬は身体の深部を温めます。
また、温めて発汗を促す(解表薬といいます)麻黄、細辛などは、皮膚や筋肉、関節など
身体の外表部である「表」の血行を改善して温めます。
これらの治療方法は「寒証」の原因が外からの寒気である「外因」である場合、
いわゆる急性期の症状を呈する場合です。
しかし、その原因が身体内部の問題である「内因」の場合は慢性の症状となります。
そういった場合は「内因」を改善しなければ根本的な治療にはなりません。
以下のような場合が考えられます。
2.「熱証」
「熱証」の基本治療は、冷やすことです(清熱といいます)。
急性期に強い熱状を呈している場合は、石膏、知母、黄連、黄、柴胡等の「清熱薬」で
治療します。
これらの生薬は精神的な興奮による熱感にも対応します。
また、熱や、炎症が消化管に入り便秘を発症している場合は「清熱・瀉下」の薬能をもつ
大黄、芒硝を配合した「承気湯類」を使用します。
しかし、「寒証」の場合と同様に、「熱証」の原因が内因である場合は慢性症状となり、
根本的な治療が必要となります。
![1611kanpo2](http://tatukikai.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/11/1611kanpo2.png)
冬に近づくにつれて冷えが気になる季節となります。
この寒熱の概念を理解することが、漢方薬の処方選択に役立つことになるでしょう。
多くの方に良い思い出を…
朝晩が寒くなってきました。風邪など体調を崩されませんようにお過ごし下さい。
さてカープの日本シリーズを尻目に、今回は今後についてお話したいと思います。
11月6日には当法人秋祭りを利用者さんやご家族を招いて行います。
昨年から始めた企画ですが、今年はさらにパワーアップしそうで楽しみです。
いつかは近所の方々や関係者も招いてできるようになればと夢は広がります。
さらに法人で言えば、忘年会がそろそろ動き始めるのかと思います。
以前から施設対抗など、出し物を期待しているのですが・・・ 職員でも芸達者な方が増えてきたので静かに見守りたいと思います。 (ここに書いたら十分にプレッシャーですが:笑)
また年末といえばイルミネーションですね! 平和大通りのようなイルミネーションとはいきませんが、 いつかそんな取り組みもおもしろいかと思います。
また更に先の話だと思いますが、敷地内に庭園を作り植物や野菜づくりなども チャレンジできる日が来るのではないかと思っています。
利用者さんや家族、地域の方々と楽しめる機会が増えればと思います!
そして多くの方々に、良い思い出が増えればと願います。
漢方医学の基本概念~虚・実~
今回は漢方医学の基本概念と言われている「虚実」について紹介します。
現在の日本漢方では漢方薬を選ぶ前に患者さんの現在の病態を把握すること、
いわゆる「証」を診ることが前提となっています。
「証」というものにもさまざまな種類があり、そのうちのひとつが「虚実」です。
皆さんのなかには、「実証」、「虚証」というワードを耳にされたことがあるかもしれませんね。 少し簡単に紹介しますと・・・
実証
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体格がよい(腹壁が厚い)、筋肉質、免疫力が充実している、若年者に多い
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虚証
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痩せ型(腹壁が薄い)、免疫力が乏しい、高齢者に多い
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となります。
これは大まかなイメージであり捉え方は一つに定まっているわけではありません。
中国最古の医学書である『黄帝内経』に記載のある2つの代表的な考え方を簡単に解説します。 1.「虚」は不足、「実」は過剰
『黄帝内経』には“虚するものはこれを補い、実するものはこれを瀉す”と記載されています。
主語に〈栄養〉というワードで考えてみると、「虚」は栄養失調、「実」は肥満と考えます。
これが日本漢方で使われる「虚実」の一般的イメージです。また、この主語にはいろいろな
語句を入れることが出来ます。
〈温かさ〉を主語にすると、冷えや熱とイメージ出来ますよね。
これらを一般的な「虚実」のイメージと区別するために、
〈冷えが強いもの〉を「陽虚」、〈熱が強いもの〉を「実熱」と表します。
2.「虚」は弱い症状、「実」は強い症状
『黄帝内経』にはもう一つ、『病気が盛んであれば実、抗病反応や生理機能の低下は虚』という
記載があります。
つまり、病気にも、生体側の抗病反応にも“強・弱”があり、そのため抗病反応としての
病態や症状に“強・弱”が生じると理解できます。
病気が弱く、患者さんの抗病反応が充実している(=実証)場合は病気が発症しませんし、
病気も抗病反応も弱い(患者さんは虚証)場合は、日和見感染として発症してしまう事でしょう。
すなわち、「虚実」は、生体そのものの状態であり、病勢であり、抗病反応であり、
それぞれから生じる症状に着目した概念ということになります。
少し判断に困るかもしれませんが、こういった病態把握の方法があるから、
漢方医学はオーダーメイド医療と呼ばれているのでしょう。