ゆううつなトイレを快適に!!

排尿困難とは、尿がでにくいことをいい、
力を入れないと出ない、出る時に勢いがない、だらだらと出て切れが悪い、出そうなのに出ない
といった症状のことを言います。
尿は血液で運ばれた体内の老廃物などを腎臓でろ過したもの。
尿が腎臓の腎盂にたまると尿管の運動によって膀胱へ流れていきます。
膀胱に尿がたまると神経を通じて脳に伝わり、脳の指令を受けて尿意が起き、
尿道から排出されるというのが、排尿の仕組みです。
年をとると、膀胱の筋肉が衰え、尿道がスムーズに開かないため、尿が出にくくなります。
また尿道の間に腫瘍や結石などがあると膀胱に尿がたまっても出にくくなります。
また、高齢の男性に多い前立腺肥大症や前立腺がん、前立腺結石、尿管結石などが尿を出にくくする
原因として考えられます。
おかしいと思ったら、お医者さんに相談してください。
 
漢方薬にできることは??

漢方薬では全身症状の改善を目標にしています。

体力を回復し血行を良くし、冷えをとり除きながら、つらい症状を楽にしていきます。

すぐに効果が出るわけではないので少し長く服用してみましょう!
 
排尿困難によく使われるのは
 
①  八味地黄丸、牛車腎気丸➡ 比較的体力が衰えた人の腰痛・排尿痛などを伴う場合で
                           主として高齢者の前立腺肥大や膀胱炎がある場合に使われます。
②  猪苓湯        ➡ 残尿感、排尿痛がある場合
③  清心蓮子飲      ➡ 女性:冷え性、神経質、口喝のある場合
             ➡ 男性:胃腸が弱く倦怠感が強い場合
④  竜胆瀉肝湯      ➡ 残尿感、排尿痛、尿の濁りがある場合
 
こういった漢方薬を体質・症状に合わせて使っていきます。
 
お困りの患者さんはぜひ、ご相談下さい!!

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高血圧の漢方について!

ご自身の血圧知っていますか??また、正常な血圧値を知っていますか??
一般に正常な血圧は最高血圧130mmHg~最低血圧85mmHg未満とされています。
また140/90mmHg以上を高血圧とし、治療が必要と考えられます。
40歳以上で多く見られる加齢・遺伝・肥満・食生活などさまざまな要素が絡んで
原因のはっきりしない「本態性高血圧」は血圧が高い他は自覚症状がほとんどなく、
気づかない人もたくさんいます。
高血圧はほうっておくと脳血管障害や心筋梗塞、心臓肥大などの原因になる可能性も
あります。
合併症を起こさないよう早めに治療することが大事です。
まずは自分で血圧を測ってみましょう!
 
★漢方薬にできること! 
漢方には血圧を短時間で劇的に下げる薬はありません!
血圧の高い患者さんの中にはストレスなどによる頭痛・めまい・のぼせ・肩こりなどの
症状を訴えたり、それが原因で血圧のコントロールに支障をきたしている患者さんもいます。
漢方ではそういう自覚症状を改善し、患者さんのQOL(生活の質)を改善することを
目的としています。
 
①  柴胡加竜骨牡蛎湯 ➡ 不眠や動機を訴え神経過敏になっている人  
②  加味逍遙散 ➡ 神経系の症状が強く冷え・のぼせなどの更年期症状のある人 
③  釣藤散 ➡ 起床時に頭痛を訴える人
 
個人の体質・症状に合わせて処方を使分けていきます。 
                        
★暮らしの中の予防法
①  睡眠をよくとりましょう
②  適度な運動により体重をコントロールしましょう
③  塩分の摂りすぎには注意 1日7g以下にしましょう
④  果物や生野菜、海藻、小魚をとりましょう
⑤  アルコールは適量に抑えましょう
⑥  たばこは厳禁!!
 
お困りの患者さんはぜひ、ご相談下さい!

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夏バテしてませんか??

お盆休みも終わって、少し??涼しくなってきましたが、
最近、体調がすぐれずだるい、食欲がない、胃腸の調子が悪い、下痢をする、体重が落ちる、頭が痛い、
めまいがする・・・。
など夏バテのこんな症状、病気ではないけれど結構、つらいものです。
原因として、食欲減退による栄養不足、冷たい飲み物のとりすぎによる消化機能の低下、
暑さによる睡眠不足、冷房のあたりすぎによる体温の調整不良、発汗によるミネラル・ビタミンの消耗
などによって体力が著しく消耗されたことが考えられます。
とくに暑い室外と冷房で冷えた室内を行き来することで自律神経のバランスが崩れ、
体温調節機能が低下し、
だるさや頭痛、めまいや手足の冷えなどが起こりやすくなります。
 
漢方薬にできること!!
①   清暑益気湯 ➡ 体がだるく食欲もなく下痢があり夏やせする場合         
    この薬は体を冷やし、脱水を防ぐ役割のある薬です!
 
②   補中益気湯 ➡ 胃腸の働きが低下し体力が著しく落ち、寝汗がある場合
  とくに手足のだるさがひどい場合にピッタリです!
 
③   六君子湯 ➡ 食欲がなく、胃腸が弱く、手足の冷えがある場合
  とくに食べたくても食べれない場合 
 
④   五苓散 ➡ 下痢があり、渇きやすい場合 
 
これから涼しくなる9月にかけて夏バテの症状がでてきます。
漢方薬はさまざまな症状に対応できますので・・・・・
 
お困りの患者さんはぜひご相談下さい!

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お腹のぜい肉、やっつけませんか!!

お腹のまわりにたっぷり脂肪がついてスカートやズボンがきつくなったとお悩みの方、
いらっしゃいませんか?
お腹のぜい肉がきになっているのに、食欲旺盛で食べることを我慢できない、抑えられない、
おまけに便秘もあって、イライラするなど、そうなると気分もスッキリしませんよね?
 
「肥満」には女性に多い皮下脂肪型と男性に多い内臓脂肪型の2つがあります。
皮下脂肪型は下腹部やお尻、太ももなど下半身が太り、内臓脂肪型はウエストや胃のあたりが太ります。
東洋医学では
肥満を皮下脂肪の多い「水太りタイプ」と筋肉質でがっちりした「固太りタイプ」に分けて考えます。
中年以降の太りすぎは、ほうっておくと膝の関節を痛めるだけでなく、
生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病、痛風、肝臓病、心臓病)を引き起こす傾向が高まり
注意が必要です。
脂肪を減らすには食事療法と運動療法、そして規則正しい生活が大切です。
 
漢方薬にできることは?
漢方治療では固太りタイプの肥満には防風通聖散を
水太りタイプには防已黄耆湯など症状や知力に応じて使い分けます。
 
防風通聖散は体力があり便秘がちな人に使われ、皮下脂肪だけでなく内臓脂肪も燃やし
生活習慣病の発病を防ぐとともに基礎代謝量をアップし消費エネルギーを増やし
ダイエットの手助けをするお薬です。
TVのCMでよくやっているナイシトールはこの防風通聖散なのです!!
防已黄耆湯は色白で汗をかきやすく、疲れやすい水太りタイプに用いられ
膝の腫れや痛みにも効果があります。
 
脂肪を減らす基本は食事療法と運動療法です!
プラスして上記の漢方薬などを使うことで種々の症状を同時に改善できるというメリットがあります。
 
お困りの方はぜひ、ご相談ください!

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おなかもすっきり心も体も絶好調!!

お通じが1週間も10日もない。

おなかはもちろん、気分も悪く下剤をいくつも試し、かえって下痢や痔になってしまった、
なんていう経験はありませんか?
 
「便秘」とは個人差はありますが、便が出にくい、出ても硬い状態のことをいいます。
(2~3日に一度排便があれば便秘といいません)
便秘のうち特定の病気が原因でおこらない機能性便秘が慢性となったものが
いわゆる常習性便秘で多くの場合はこれにあたります。
常習性便秘は①弛緩性便秘 ②直腸性便秘 ③痙攣性便秘に分類されます。
 
便秘が続くと、排便しても硬いため、痔になりやすく、
さらにニキビや吹き出物ができる、肥満になる、気分も優れず不快感があるなど、
体調に悪影響が出ます。
 
毎日にすっきりとした「快便」で、心も体も気持ちよい日々を送りたいものです。
 
漢方薬にできることは??
漢方治療は乱れた腸の働きを整え、正常な便通を取り戻すのに優れた効果があります。
常習性便秘などでは西洋薬の下剤が合わなくお腹の調子が悪くなったり、
量ばかり増えてしまうという人もいます。
そういう方に漢方薬を使うことがあります。
 
①   大黄甘草湯       いろいろなタイプに幅広く用いられる
②   防風通聖散       腹部に皮下脂肪が多いタイプに用いられる。
③   潤腸湯・麻子仁丸   高齢者のコロコロ便などに用いられる。
 
など多くの漢方薬が体質・症状に合わせて使われます。
 
便秘でお困りの患者さんは是非、ご相談ください!!

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女性のストレスと漢方~こころとからだを元気に~

今月は女性のストレスと漢方についてお話しします。
春先にははっきりとした身体の病気・精神的な病気でもないのに、
調子が悪い、からだのあちこちが痛い、何をするのもツラい、気分が思い・・・・など!
そういう悩みの背景には「ストレス病」が隠れていることがあります。
女性には毎月の女性ホルモンの変化、妊娠・出産、更年期といったからだの内側の環境が変化しやすく、
それだけでもツラいのに家庭や仕事でもプレッシャーがあり、ストレスへの抵抗力が弱ってしまいがちです。
ストレスへの抵抗力が弱ると不定愁訴、不眠、不安、イライラ感などが現れます。
それだけではなく、高血圧、糖尿病、動脈硬化、喘息、胃潰瘍などの疾患がストレスの影響で
発症・悪化してしまうこともあります。

漢方薬にできることは?
ストレスの治療には西洋薬(抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬)がファーストチョイスと考えています。
それから、行動療法などでストレスに対する抵抗力をつけていくことが大切です。
漢方薬は西洋薬でカバーしきれない症状の改善、西洋薬の減量・中止する時に大変役立ちます。
また、漢方薬の大きな特徴として長期に服用しても依存性を生じるという問題もありません!!
 
柴朴湯                  → 不安感が強い、のどの異物感、動悸、めまい
加味逍遙散              → 愁訴が多い、イライラが強い、のぼせ
加味帰脾湯              → 意欲低下、抑うつ、不眠、貧血
抑肝散・抑肝散加陳皮半夏 → イライラが強い
柴胡加竜骨牡蛎湯        → ストレス病

など患者さんの症状に応じて、いろいろな漢方薬があります。
お困りの患者さんはぜひ、ご相談ください!!

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男性のストレスと漢方

新年度が始まると会社や家庭で浴びるストレスシャワーがつらく感じるのではないだろうか?
ストレス病は仕事の効率を悪くするだけでなく他の病気の発症や悪化にも関係しています。
最悪の場合は過労死や自殺という不幸な結果を招くことがあります。
食欲の変化、不眠、気力の減退、疲れが抜けない、頭が重い、気分が沈みがち、
イライラする、不安感が強い、集中力が出ない、性欲減退などはストレス度の高いサインです。
現在の日本では就職の不安、職場での人間関係の悪化、リストラの不安、賃金カットに対する
経済不安など多くのストレスのもとが我々にストレスシャワーのように降り注いでいます。

更に家庭でも会話がなく孤立することが多く、
男性自身が自分の居場所を見つけることが難しくなっています。
寅さんではないですが、まさに「男はつらいよ」です。
 
漢方薬にできることとは何か?
 
原因不明のからだの不調が続いたら、まずストレス病を疑ってみます。
休養をとりストレスの元から距離を置くことが大切です。

自分が思っている以上にストレス病が進行している場合もあるので
専門家に相談することが一番安心できる方法です。

治療が必要になると薬(抗不安薬・抗うつ薬・睡眠薬)で症状を軽くしていきます。
セルフコントロールがうまくできるようになれば、
薬の減量や注視していきますが薬を中止することに不安を感じる場合も多くあり、
そういう時が漢方薬の出番になります。
漢方薬は副作用も少なく、長期に使っても依存性の心配がないので
西洋薬の減量や中止に大変役立ちます。
 
ストレスに使われる漢方薬には
柴朴湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、加味帰脾湯、黄連解毒湯ど
多くあり、不安、イライラ、不眠、疲労感など体質・症状に応じて処方していきます。
 
お薬を減量したい患者さんはぜひご相談ください!
※このたびは男性のストレスについて掲載させていただきましたが、
  女性にストレスがない、男性だけが社会に出ているという
  趣旨ではないことをご理解ください。
  また性差で漢方薬の使い方が変わることもありますので、
  女性の方もお悩みがあればご相談ください。

sutoresuotoko

不眠症について

夜、ふとんに入ってもなかなか寝つけない、眠りが浅く夜中に何度も目が覚めてしまう。
早朝目が覚めて、そのまま眠れない。一睡もできない・・・などなど
不眠は経験した人にしか分からない非常につらい症状です。

睡眠には個人差があり不眠は本人がふとんから離れるときの不快感、不満感が大きな問題になるのです。
熟睡できないと、日中の体のだるさ、眠気が残り、夜にまた眠れないという不安で、
また寝つきが悪くなるという悪循環なのです。

不眠の原因は・・・
①  騒音や時差など外部環境の変化
②  痛みを伴う身体の病気
③  薬物の副作用・精神の病気・更年期障害・ストレス
などが関係していると考えられています。

漢方薬にできること
漢方薬は西洋薬の睡眠薬のように1剤で確実に眠れるというものではありません。
患者さんの体のリズム障害や不調を改善していき、原因となる肉体的・精神的な不調を整え、
自然な眠りがおとずれるよう調節していくのです。


どんな漢方薬があるかというと・・・

①  神経のたかぶりイライラして眠れない場合
   →抑肝散.抑肝散加陳皮半夏
②  心身が疲れ切って眠れない場合
  →酸棗仁湯
③  虚弱体質で貧血の人で眠れない場合
  →加味帰脾湯
    などが使われます。
 
暮らしの中での予防法!!
  ①  カフェイン含有の紅茶、コーヒーなどは就寝前には避けましょう
  ②  夜間の運動は避けて、自分にあった運動を夕方にしましょう
  ③  就寝前にゆっくり入浴し心身ともリラックスしましょう
  ④  寝室・寝具に工夫してみましょう 
 
不眠でお困りの方は相談ください!!

fuminsyou

鼻炎について

アレルギー性鼻炎とはハウスダスト、ダニ、花粉、カビ、ペットの毛など、
特定の原因となる物質(アレルゲン)が鼻粘膜に侵入して過敏反応(アレルギー反応)を起こし、
くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状をもたらす病気です。
春先になるとつらい「花粉症」もこのアレルギー性鼻炎の一つです。
特に今年は昨年に比べて花粉の飛散量も多いと言われています。
ひどい症状で日常生活に支障をきたすことも少なくないので、
花粉症に悩まされる方は早めの治療を心掛けましょう!!
 
治療の基本は薬物治療(点眼薬、点鼻薬、抗ヒスタミン剤他)です。
もちろん、アレルギーの原因を身の回りから取り除くことも大事です。
例えば、ダニによるアレルギー性鼻炎の場合は部屋の通気をよくすること、
布団を干しこまめに掃除を行うなど、ダニの繁殖しやすい環境を改善することは
非常に効果的です。
 
★漢方薬にできること
くしゃみ、鼻水、鼻づまりは花粉症の三大症状とするアレルギー性鼻炎には、
ハウスダスト、ダニなどによりいつも症状のある通年性のものと、
花粉の飛散する時期だけ症状のある季節性のものがあります。
 
漢方薬でファーストチョイスになるのは小青竜湯という漢方薬です。
小青竜湯の特徴は花粉症の三大症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまりに対して
科学的にも有用性が報告されています。
漢方薬の大きな特徴は眠気なる成分が入っていないので快適な日常生活の維持を重視した治療
と言えます。

今のシーズンは受験だったり、また常時、車の運転をする仕事の人などは
眠気のない漢方治療はひとつの選択肢です。
小青竜湯以外にも
鼻づまりが強ければ葛根湯加川芎辛夷、
冷えると症状が悪化する人(お風呂に入って温まると調子がいい人)には麻黄附子細辛湯
という漢方薬があります。
 
漢方薬は患者さんの体質、症状に合わせた漢方薬が処方されます。
 
花粉症でお困りの患者さんは是非、ご相談ください!!

bienkafunsyou

 

かぜは万病の元!しっかり治しましょう!!

顔が青白く、ぞくぞく寒気を感じるかぜと、熱が出て汗をかき、顔が赤く、ぼーっとするかぜ。
「かぜ」と言っても、さまざまで症状もくしゃみ、鼻水、咳、喉が痛い、腹痛や下痢などいろいろです。
かぜの原因のほとんどはウイルス感染です。
疲れなどちょっとした体調の崩れをきっかけにかぜを引くことが多いです。
 
かぜはひき始めから数日経過して、こじれてくると症状も変化していきます。
1週間以上たっても、微熱、咳、寝汗、食欲がないなどの症状が続く場合は、
こじれて長引いた証拠なのです。
 
かぜの治療は西洋薬では解熱剤(熱を下げる)、咳を抑えるなどの対症療法が主ですが
漢方薬では、本来もっている免疫力・抵抗力を高めてかぜを治すことに重点をおいています。
 
漢方薬での治療は病気(かぜ)の時期に応じて違う漢方薬が使われます。

★ひき始めの漢方薬
 葛根湯 寒気・悪寒・発熱・汗をかいていない
 麻黄湯 インフルエンザ・悪寒・発熱・関節痛
 小青竜湯 鼻かぜ(水様性鼻汁)
 麻黄附子細辛湯 寒気・高齢者・普段から冷え性の人

★長引いた時の漢方薬
 柴胡桂枝湯 微熱・寝汗・口が苦い・食事が美味しくない・お腹の調子が悪い
 竹筎温胆湯 微熱・夜間の咳嗽

★回復期の漢方薬
 補中益気湯 倦怠感
 麦門冬湯 乾性咳嗽
 六君子湯 食欲不振
 
今年に入ってインフルエンザ・かぜが流行っています。
何かありましたら、ぜひご相談ください。

kazehamannbyou