まだまだ寒い日が続いていますが、最近は冬の季節ならではの『しもやけ』でお困りの患者さんが多く見受けられます。来院されずとも、毎年しもやけによる痛みや痒みで困っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。特に女性は家事で水に触れる機会が多くなるので、ハンドクリームを塗ってもあまり意味がないと感じられているのではないでしょうか…?
そんな辛い悩みの解決が期待できる漢方薬ご存じですか?しもやけの辛い悩みを今年で最後にしませんか?次の漢方薬を使うと、その悩みが解消されるかもしれません!
そんな魔法のような漢方薬は
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
といいます。
呪文のようなとても長い名前です。恐らく医療用の漢方製剤の中でも一番長い名前ではないでしょうか。この漢方薬は、『四肢末梢の冷えが強く体調を崩しやすい方で、不定の疼痛を訴える場合に良い』、いわゆる『冷え症』に用います。
★ポイント:西洋医学では ‘冷え性(自覚症状や体質を指す)’として治療対象としないことが多いのですが、漢方医学では ‘冷え症(ひとつの病気)’として重視します。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
は10個の生薬から構成されますが、主な役割は次のとおりです。
桂皮(けいひ)、呉茱萸(ごしゅゆ)、 細辛 (さいしん) | 温め、温かさを全身に巡らせる。 |
芍薬(しゃくやく)、当帰(とうき) | 血行を良くして末梢の冷えを改善する。 |
桂枝湯(けいしとう)という上手に身体を温めることができない虚弱な方にも対応できる漢方薬がベースになっています。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう) は、
① 服用後、30分くらいで手足が温まる
② 予防的に使えば次の年にしもやけが見られないといったようなデータもあるので、お困りの患者さんは是非、ご相談ください。