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R3.12.11ブログ
今回は年賀状について述べてみたいと思います。
今年は今までになくすでに年賀状の準備を始めています。
近年では年賀状を注文し、写真を選んでカメラ屋さんに印刷をお願いしていますが、
年内に間に合うかどうかのタイミングでこれをしていました。
しかし今年は、12月5日に写真を選び注文したため12月16日に完成します。
ここから宛名印刷を自宅で行い、これまではギリギリ31日に投函ということも
少なくありませんでしたが、今年はクリスマスまでに余裕で?投函できそうです。
例年は写真を選定するのも大変なくらいでしたが、
今年はコロナ禍で剣道や行事もほとんどなく選べる写真もわずかという状況でした。
両親が健在の頃は400枚を超える枚数を出していましたが、
現在では半減し200枚あまりです。
それでも多い方かと思いますが、年々減っているので来年は200枚以下になるかと思います。
時代とともにこうしたアナログ交流も電子化にされていくのだろうと思いますし、
私が子供の頃や若い頃からお付き合いのあった方々もご高齢になられたりで
不通になることも増えてきて寂しい限りです。
年賀状に携わる時間が電子化されればボタン一つで一斉送信、時間はかなり節約されます。
10年20年先には予想もできない時代になっているのだろうと感じます。
様におかれましては年末体調を整え、
今できることは来年に持ち越さず新年を迎えられますことを心から願っております。
医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹![]()
咳と漢方 !!
広島県ではまだまだ風邪は流行っていませんが、
今回は咳の病態と漢方治療について紹介します。
咳嗽は、気道内に侵入した(吸い込まれた)異物や貯留した分泌物を 外に排除しようとする生体の防衛反応です。 過剰な咳は止めなければいけませんが、高齢者などは誤嚥を防ぐためにも 咳反射は必要になります。 使用頻度の高いのは中枢性鎮咳薬ですが、 安易に用いると必要な咳をも抑制してしまうことがあります。 咳の病態は原因を見極めてそれに応じた治療が必要になってきます。 咳嗽は湿性咳嗽や乾性咳嗽といった、喀痰の有無によって分類されます。
湿性咳嗽
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咳嗽のたびに喀痰を伴う
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乾性咳嗽
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喀痰を伴わないか、少量の粘液性喀痰のみを伴う
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漢方治療は
①炎症の有無、②乾性か湿性か、③喀痰は水様性か、粘稠性か、あるいは膿性か
などを鑑別のポイントとして処方を決定します。
今回は湿性咳嗽、乾性咳嗽でファーストチョイスとされている漢方薬を紹介します。
① 湿性咳嗽 ~小青竜湯~
漢方医学では、『湿』という病態は痰を伴う咳はもちろん、
鼻汁、『水』による冷えなども含みます。
このような場合、温めると改善することがあるので小青竜湯を用います。
イメージとしては、お風呂に入ると症状が軽快する人には高い効果が得られます。
麻黄、桂皮、細辛、乾姜、五味子
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温めながら余分な『水』を除き、鎮咳去痰する。
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半夏
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去痰作用により、水様性喀痰などを改善する。
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② 乾性咳嗽 ~麦門冬湯~
『乾』という病態は、気道を潤す『水(=陰)』が不足し、
気道過敏や弱い炎症が発症していると考えます。
そういった場合には『陰』を補う麦門冬湯を用います。
感冒罹患後の咳だけが残る症状などが空咳、いわゆる乾性咳嗽です。
麦門冬、粳米、人参、甘草
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気道を潤して乾性咳嗽を抑える
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半夏
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鎮咳・去痰作用により、気道にこびりついた痰を取り除いて鎮咳する。
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今回は紹介しませんでしたが、炎症の強弱、喀痰の性状を見て処方を選択することがありますので、
気になられた方はぜひ相談してみてくださいね。
R3.11.7ブログ
コロナ禍が落ち着きどんどん制限が解除されていく中、皆さん気が緩んでいませんか?
リスクの高い行動を避けながら、一般的な予防策は継続して
羽目を外さないようにしていきましょう。
さて年末も近付き、年度末に備え準備なども様々かと思います。
成人式や卒業式・入学式、さらには就職や転勤など、
コロナ禍に伴いこれまでの常識が変化しつつあるのではないでしょうか!?
しかしどんな時代であっても、1秒1分1時間1日は皆平等に進んでいます。
皆さんはそんな中でどのように過ごされていますか?
今できること、今だからできる新たな取り組み、
今後変わっていくであろう常識など考えたことがありますか?
便利な世の中になり様々に連絡ツールが増え、
コロナ禍でそれらが一段と活用されるようになってきました。
また時代と共に親子、親戚、近所や友人など様々な関係性において
良くも悪くも干渉することが減り、
若者たちはそうした直接的で一方的な関係に慣れ干渉されることに
苦手意識が増えているのではないかと感じています。
コロナ禍が収束し、新年・新年度に向けて何事にも大いに干渉しながら生きていき、 時代にあった地域包括ケアシステムの構築を模索取り組んでいければと思います。 医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹![]()
おしっこが気になる方へ
今回は「排尿障害に有効な漢方薬」についてお話します。
まず挙げられるのは、おしっこのトラブル専用のお薬、猪苓湯です。
これは下腹部辺りに熱候がある(つまり炎症がある)膀胱炎の
ファーストチョイスとされています。
頻尿や残尿感、排尿痛など尿路不定愁訴に幅広く用いられます。
慢性的に症状の続く人、繰り返す人には似たお薬で猪苓湯合四物湯が用いられることもあります。
さらに炎症が強ければ竜胆瀉肝湯などが用いられます。
次に挙げられるのが八味地黄丸です。
最近、TVのCMでよく見かけませんか?
漢方的なお腹の所見では、下腹部が軟弱で下半身が冷えるタイプの排尿異常に用いられます。
老化に伴っておしっこが出にくくなったり、頻尿となったりするという方が増えてきますが、
そんな方のお薬です。
女性にももちろん使われるのですが、男性では前立腺肥大症のファーストチョイスです。
似たお薬に牛車腎気丸があります。
これは八味地黄丸に利尿作用のあるゴシツ・シャゼンシを加え、体を温めたり、
鎮痛作用のある附子の量が倍になり、胃腸にもたれる地黄の量が少なくなっていますので、
ある意味では八味地黄丸の作用を増強し、マイルドにしたお薬です。
漢方専門施設の統計では、男性では60歳代、女性では80歳代をピークに、
3人に1人にはこの類のお薬が使われていたほどポピュラーなお薬です。
一般用医薬のハルンケアは八味地黄丸がベースとなっています。
最後に紹介するのが清心蓮子飲です。
これは元気のない状態で、疲労感があったり、抑うつ傾向があったり、
逆にイライラしたりするなど神経過敏な状態の方に適しています。
また、八味地黄丸が胃にもたれて飲めないという人にも適応します。
一般用医薬品のユリナールはこの清心蓮子飲がベースとなっています。
夜間2回以上、おしっこに起きてつらい方、熱感があれば猪苓湯、
下肢に冷感があって胃腸が丈夫なら八味地黄丸、
胃腸が弱い人には清心蓮子飲となります。
最後に膀胱炎では、抗生剤が必須となりますので、恥ずかしがらずにまずはご相談下さい。
R3.10.11ブログ
緊急事態宣言も全国で解除されながらも、地域によっては規制が続いているところもあります。
我々医療従事者はもっとも注意しなければならない職種であり、
世間から敬遠される職種でもあります。
しかしながら我々の仕事は直接対面で対応する職種であり、
医師・看護師・患者さん・ケアマネ・ご家族さま等様々な方々との連携を
とても重要としています。
最近では、オンライン診療や各種連携ソフトを使用するなどの取り組みも行っております。
ところがどうやっても対策が出来ない職種も少なくなく、
我々に近い職種としては高齢者を介護される方々等は利用者さんとの接触は避けられず、
罹ってしまうと他へ移してしまいます。
今後再びコロナ感染症の波は来るでしょうが、小さな波で終わるよう願うばかりです。
我々一人ひとりがリスクの高い行動を避け、リスクの低いところから
連携や交流を取って行ければと考えております。
何もかも自粛自粛ではなく、少しずつ普段の生活に戻していき、
危険やリスクを感じた際は、勇気をもってそこから逃げる、行かない、
感染対策を継続し緩め過ぎないことかと思います。
良い年末年始が送れるように、すぐに羽目を外すのではなく、 安全なことから解除していきましょう! 医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹![]()