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H30.4.21ブログ

とても過ごしやすくなってきました!
さて前回質問させていただきましたが、もう忘れていますか?考えて見られましたか?
私なりの考察をしてみます。
振り返りのために、もう一度下記に質問を載せます。


 突然ですが、ここで質問です。
一番、辛いであろうと思われるのは、みなさんにとって何番ですか?
1.手足などが不自由となり、障害を持ってしまう。
2.がんを患い、死を目前にしている。
3.いじめに会い、孤立する。
4.事故などで突然死する。
 
次の質問です。
これさえあれば、どんなことでも乗り越えられると思うのはどれですか?
1.やりがいのある仕事や目標がある。
2.大好きな恋人や配偶者、家族が傍に居る。
3.ゲームや読書、自分の趣味が沢山ある。
4.十分なお金がある。

 
気付かれた方もいると思いますが、先の質問と後の質問、それぞれの番号をリンクさせています。
どれが、一番辛く、どれが一番乗り越えられるか?
それぞれの置かれた状況や価値観、想像したことで変わってくると思います。
なので、どれが正しく、どれが違っているということはないと思います。
 
 
障害を持っても、前向きにとらえ、パラリンピックに出場したり、
様々な分野で活躍されている方は多いです。
目標を見つけられているし、支えてくれる人もいると思います。
大病を患っても、闘病しブログなどに手記を残し、同じ病の人たちを支えあったり、
家族ととても充実した時間を過している方もいます。
社会や学校で孤立しても、趣味や生きがい、行き場を見つけて強く生きている方も沢山います。
 
 
私が少しふれたいのは、事故などで突然死したらです。
残されたものはやりきれないことでしょうが、例えばあなたが体が不自由で、
生きる気力もなく、高齢であったとしたら、どう思われますか?
高齢であっても、大事な命であり、上述のごとく生きがいを感じ、前向きに生きている方は沢山います。
ただ自分だったらと考えると、コロッと死ねるのが良いと思う方は少なくないはずです。
逆に家族であれば、出来るだけ生きていてほしいと思いう人が少なくないと思います。
 
 
正直、これまで自分が大病になったり、死ぬことはほとんど考えず、
今を必死に、先を見据えて出来ることを必死に取り組んできました。
しかし年末にはインフルエンザにかかったり、今年に入ってどうも体調がすぐれないと感じた時に、
死をイメージするようになりました。
そうするととても怖くなる自分がいることにも気付きました。
逆に言えば少し弱気であり、少しそんなことを考えられる余裕が出てきたのかもしれません。
 
皆さんも自分が死んだときのことを少しだけ考えてみてください。
違った意味で生き方が充実する部分があるように思います。
そして死に方を想像してみてください。
エンディングノートやアドバンスケアプランニングといったものがあるので、調べてみてください。
 
この世に生まれてきた以上、いつかは死にます。出会いがあればかならず別れがあります。
寂しい話ではなく、後悔しないようにもう一度自分の人生を振り返る一つの機会とし、
生き方が良くなればと願い、話題とさせていただきました。

H30.4bouzumeisou

大正漢方胃腸薬の実際!

今回は病院で処方される『医療用』の漢方薬ではなく、
ドラッグストアや薬局で購入できる『OTC』の漢方薬のお話をします。

皆さんお馴染みの『大正漢方胃腸薬』についてです。
 
大正漢方胃腸薬は『安中散(あんちゅうさん)』と『芍薬甘(しゃくやくかん)(ぞう)(とう)』という2つの漢方薬が合わさって
出来たお薬ということはご存知でしょうか?
まずはそれぞれの漢方薬の特徴についてです。
 
安中散(あんちゅうさん)~冷えがあって、胃の痛みと機能低下がある場合~
 この漢方薬の適応する疾患というのは、胃炎、胃痛、月経痛、生理不順があります。
 いずれにおいても、冷えが原因で痛むといった場合に用いる処方です。
 
生薬
薬能
桂皮(けいひ)延胡索(えんごさく)(かん)(ぞう)(うい)(きょう)良姜(りょうきょう)(しゅく)(しゃ)
身体を温める
延胡索、良姜、茴香
鎮痛
縮砂、良姜
制吐
牡蛎
酸っぱい液体が口まで上がってくる吞酸を改善
 
芍薬甘(しゃくやくかん)(ぞう)(とう)~急激に起こる筋肉の痙攣を伴う疼痛によい~
 これは目にすることが多い漢方薬ではないでしょうか。
 骨格筋だけではなく平滑筋を弛緩する働きがあるので、主にこむら返り、胃痛、生理痛に使われます。
 
生薬
薬能
芍薬、甘草
痙攣収縮している筋肉を弛緩させる
 
以上のような意味合いをもつ漢方薬ですが、読まれていて気づかれた方もいらっしゃるかと思います。
ベースは痙攣を抑える作用をもつ芍薬甘草湯なのですが、
その作用を増強するために安中散を配合しているということです。

ただの胃痛などなら単剤でいいのですが、冷えによって増強するなど
痛みを更に緩和させたいので安中散を入れているのですね。

また、これは胃痛ではなく生理痛にもいいので、
もし女性の方で冷えが生理痛を増強させているようなことがあれば是非試してみてくださいね。
暖かいお湯とともに飲めば、即効性も期待できると思います。

taisyokanpo


H30.4.7ブログ

入学や入職、転勤など様々に環境が変わり、スタートされたものと思います。
例年に比べ、桜の満開が早く、すでに葉桜となってしまいましたが、
春を迎え気候も良くなってきました。
 
突然ですが、ここで質問です。
一番、辛いであろうと思われるのは、みなさんにとって何番ですか?
1.手足などが不自由となり、障害を持ってしまう。
2.がんを患い、死を目前にしている。
3.いじめに会い、孤立する。
4.事故などで突然死する。
 
次の質問です。
これさえあれば、どんなことでも乗り越えられると思うのはどれですか?
1.やりがいのある仕事や目標がある。
2.大好きな恋人や配偶者、家族が傍に居る。
3.ゲームや読書、自分の趣味が沢山ある。
4.十分なお金がある。
 
これらしっかりと考えてみて下さい。この続きは次回にします。

kanngaeru

(アレルギー性)鼻炎に用いる4処方

だんだんと暖かくなってきたので花粉症の方はつらい時期に入ってきましたね。
昨年より新しいアレルギー性鼻炎のお薬が出てきているので服用している人も多いと思います。
新薬は副作用が従来に比べて少なく、かつ効果も高いと評判です
(それでも中には眠気を感じてしまったり、効果があまり…といった方もいらっしゃるので、
『人による』という印象ですが…)。
漢方薬は眠気を起こさずに症状緩和に役立ちます。
最近は1日1錠の服薬ということで簡便化されていますが、
やはり症状の強い人はそれだけではコントロールが難しいですよね。
漢方薬はそういった場合に併用で使うことも出来ますので、気になる方はぜひ相談してみてくださいね。


今回は鼻炎に用いる代表的な4処方について紹介したいと思います。

1.小青竜湯
 アレルギー性鼻炎のファーストチョイスとなる漢方薬です。
 体を温めることで鼻汁やくしゃみなどの症状を改善させます。
 例えば、お風呂に入ると鼻づまりが解消したりする人っていますよね。
 そういった方が小青竜湯を飲むとよく効きますし、その場合には体に少なからず「冷え」があると
 考えますので、100ccほどのぬるま湯にといて飲むと効果は覿面(てきめん)です。


2.葛根湯加川芎辛夷
 風邪の引き初めに飲むことで有名な『葛根湯』に、鼻詰まりを改善させる[川芎][辛夷]という
 生薬を追加した処方です。
 こちらも冷えが背景にある方に良いのですが、もともと蓄膿症や副鼻腔炎を患っており、
 花粉の影響で症状が増悪してしまうといった方におすすめです。
 また、風邪を引いた際鼻症状が併発した場合にもいいです。


3.荊芥連翹湯
 もともとはボコボコしたニキビなどの皮膚科疾患に用いられることが多い処方です。
 イメージとしては身体に膿をため込みやすい方です。
 炎症が慢性化してしまって傷ついた粘膜を修復させる効果があります。
 水っぽい鼻水では小青竜湯を用いますが、ねばねばした膿性の鼻水を呈していたらこちらを選択します。


4.辛夷清肺湯
 ご高齢の方は鼻粘膜に乾燥感を訴えることが多いのですがそのような場合に良い処方です。
 鼻粘膜を冷やしたり、潤いが必要と感じたらこちらをおすすめします。
 粘稠な鼻汁や鼻閉がある場合は[辛夷]という生薬も入っているので対応できます。
 
この時期は季節の変わり目でもあり身体にだるさも出てきますので、
無理をしないようご自愛してくださいね。


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フレイルサイクルと漢方薬

皆さまは、『フレイル』という言葉を聞いたことがありますか?
これは、『高齢になるにつれて、生理的予備能が低下すること』と
2014年に日本老年医学会が提唱しました。
このフレイルの状態に陥ってしまうと一歩先は“要介護”ということで、
近年注目をあびており広く社会に浸透してきています。
フレイルとは、カラダがストレスに弱くなり身体的機能や認知機能の低下がみられる状態のことで、
健康な状態と要介護状態の中間に位置します。
加齢に伴って一方的に衰えた状態である「老衰」「衰弱」などとは少しニュアンスが異なり、
治療や予防を行うことで健康な状態に戻ることができるという意味も含まれています。

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フレイルは、
『体重減少』、『疲労感』、『筋力(握力)の低下』、『歩行スピードの低下』、『身体の活動量の低下』
の5項目の診断基準のうち3項目以上が当てはまる場合に診断されます。

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食欲低下や嚥下機能の低下などで食事の摂取量が減ると低栄養に陥り、サルコペニアに至ります。
サルコペニアになると、疲労感・筋力の低下、それに伴い身体機能の低下につながり活動量が減ります。
活動量が減ることで、エネルギー消費量が減り、食欲低下につながります。
フレイルになるとこのような『フレイルサイクル』という悪循環に陥ってしまう可能性が高くなります。
 
 
 

このような状態には、漢方薬の『補剤(人参剤を含む)』を中心とした処方を用いることをおすすめします。
補剤には、消化吸収機能や意欲低下の改善に働く作用があるからです。
食欲や栄養状態の低下を改善できると、筋力や意欲の低下、抑うつ、寝たきりなどの状態を回避することが出来ます。
また、漢方薬は次のような症状に用いると高い効果を期待できます。
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フレイルに陥る原因疾患によってフレイルサイクルのスタート地点は変わります。
上記以外にも適した漢方薬はありますので、気になられた方は気軽に相談してくださいね。

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