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R5.10.14ブログ

地域包括ケアシステムを念頭に様々な記事を書かせていただいておりますが、このたび新原呉市長のお話をお聞きする機会があり、私が考える地域包括ケアシステムの具体案を述べさせていただきました。

夢のような話と思われるかもしれませんが、こうした発想をもって少しでも実現していかなければ地域はもたないのではないかと感じています。(以前にお伝えする部分と重複している場合はご了承ください)

前々から発案し、動き、実現に至っていないのが送迎と給食システムです。

当院では患者さんのために受診される方対象に送迎を開始しましたが、コロナの感染対策により中止となりそのままになっています。また一医療機関が少数の患者さんのために人員を割いて取り組むのは地域包括ケアシステムの観点ではマイナス要因と考えます。

さらに以前、タクシー会社に患者さんと医療機関とタクシー会社が1/3ずつ負担してタクシーを利用して頂くのはどうかと提案しましたが取り入ってもらえませんでした。

このたび新原呉市長にも提案させていただきましたが、ウーバーイーツのように今いける人がキャッチして迎えに行くようになればいいなと言われていました。

実際にスマートフォンで連絡すればタクシー会社問わず近くの待機車が迎えに来てくれる時代ですので、近い未来に実現する、いやすでに実現しているのですが、費用の問題は解消されず、ボランティアなどが発展するとタクシー会社が廃業していくのだろうと思います。生活バスなども無駄が多いように感じます。こうしたことを地域で効率的に運用できるようになると住みやすい地域が長く保たれるのだろうと思います。

次に給食センターです。現在呉市では中学校の給食を増やしていく取り組みをされており、川尻ではずいぶん前から小学校から中学校に保温車で給食を配送しています。私はこうした地域の給食センターを地域の高齢者や介護施設などにも提供できるようにすることを以前から考え、提案させていただいております。食事は食育はもちろんですが高齢者にとってもっとも楽しみな生活の一部です。小規模では取り組めないことも大規模になることでメニューが豊富になりさらに無駄が減りSDGs的にも良いのではないかと思います。

私は少子高齢化よりも何よりも就業者減少を懸念してきました。ロボットなど無人化が進んだり、様々なシステムの発展で効率化が進み、人不足が解消されてくることを願っております。ただその先には人余りになることも懸念されます。足りないところをロボットで対応できる状況になればと願うばかりです。

最後になりますが、私は日本の医療が崩壊しないためには医師が必要だと思っています。しかしそうなれば、医師余りが起き、報酬は減っていき、なり手が減っていきます。すでにそうしたことをいち早くキャッチしている親や子供たちは医師になることを避け始めているようにも感じます。日本の医療は制度も技術も誇れるレベルと思ってはいますが、今後激震が走るのではないかと懸念しております。

いずれにしてもちょうどよいのがちょうどよいので、過不足なく地域が成り立っていくことを想像しながら一人ひとりの市民が取り組まなければならないのだろうと思います。

秋ばてと漢方

秋ばてという言葉が最近聞かれるようになりました。これは本来、夏ばてと言われていたものなのですが、最近の温暖化の影響でしょうか。季節が1ヶ月ずれてきたように感じます。

夏ばては本来、夏を過ぎて9月の中旬ほどになり、過ごしやすくなってから、手足や身体が重だるかったり、気力がない、食欲がないといった症状を呈するものを言いましたが、最近では夏の盛りの頃、食欲がなく、身体がだるく、何もする気が起こらないといった状態を指すようになりました。それだけ猛暑の影響もあるのでしょう。

今年の猛暑はいつまで続くのでしょうか?

盛夏の夏ばてには、その名の通り、暑さを冷まし元気を出させてくれる清暑益気湯が役に立ちましたが、日中の暑さに比べて、朝夕寒気を感じるようになってきたこの時期からは補中益気湯の出番です。

補中益気湯は消化機能を補い元気を益す薬という意味で作られたお薬です。

これらは補剤と呼ばれ、西洋薬にはないタイプの薬です。

元気が出る意味を医学的に解説するのは難しいですが、補中益気湯の作用としては、筋肉の低下を改善する。下垂傾向にある臓器を支え回復させる。食欲の改善、消化機能の改善、疲労感の改善、免疫力を高めるなどが主な作用と言われています。実際に不妊男性の運動能の低下した精子を改善したり、解熱剤では下がらないストレスによる発熱を解熱したりすることも知られています。

今はコロナ感染症、インフルエンザも流行っています。このまま冬場を迎えるかもしれません。うがい、手洗い、人の多い場所ではマスクも必要です。誰しも不摂生が続くと体調を崩してしまいます。

そんな時に役に立つのも補剤です。

コロナ、インフルエンザの予防にワクチンがありますが、ワクチンも万能ではありません。それは、毎年、次年度流行しそうなウィルス株を想定して、ワクチンを作っているからです。ウィルスも一定ではないのです。コロナウイルスもどんどん変化しています。

つまりワクチンは予防に有用ですが、ワクチン株と種類が異なれば、効かないこともあるのです。リスクの高い方には補中益気湯を飲ませておくと感冒に罹患する率が大幅に下がるという研究もあります。

補中益気湯で秋ばてを克服し、この冬の感冒・インフルエンザを予防するためにも不摂生を慎み、食欲の秋を楽しみましょう。

また体を動かし体力をつけておくことが最も有効な風邪の予防となります。

R5.9.15ブログ

地域包括ケアシステムを主題にお伝えしておりますが、少しは理解を深めていただけているでしょうか?私の説明が下手なのでなかなかご理解いただけないかもしれませんが、懲りずに続けさせていただきます。

今回は、地域包括ケアシステムを構築するための役割について述べてみたいと思います。

早速ですがここで質問です。この地域包括ケアシステムを構築するために最も期待する、担ってほしい組織は何だと思いますか?

行政?公的機関?医療介護施設?一般企業?市民?私は今こうして掲げた順に期待しており、どこが欠けても構築はできず、すなわち市は廃れていくということだと思います。

傷は浅いうちなら治りますが、深くなれば致命傷です。今なら治りますが10年後は致命傷になっていると私は根拠もなく感じています。医療や介護制度も変わっていきますし、物価や環境も変わっていきます。広い世界で言えば国家間のパワーバランスも変わっていくと思います。そうした様々な傷がこの10年で深まっていくのだろうと思います。

簡単な例えで言えば「地球温暖化」です。致命傷になりつつある現状でもどの国も必死に取り組もうとしていない。原因は明らかなのに今の自由、便利さ、今後の発展を求めて環境は悪化していくばかりです。

月や宇宙開発に目を向けているようですが、地球ほど恵まれた環境は少なくとも近くにはないのですから、地球を大事にすることが一番だと思います。

この地域が廃れ、住みにくくなれば移住することは可能ですが、地球全体の環境が悪化すれば移住するところもなくなるでしょう。

地域包括ケアシステムの構築も地球環境もある意味一緒ですべての市民、県民、国民、人類が協力し合わなければ成し遂げられない難しい課題なのです。

前に進むには一人ひとりの意識が変わっていくしかありません。

「誰かがやってくれる」では絶対に成しえない難しい課題だと思います。

夏ばてについてⅡ

お盆休みが明けても暑い日が続きますが、皆様お元気でしょうか?

元気の「気」は健康の源の重要な一要素と考えられています。

今回はその「気」について紹介します。

「気」には「先天の気」と「後天の気」とあります。

「先天の気」とは親から授かったもので、「腎」に宿ると考えられています。つまり成長(老化)とともに減っていってしまうものです。

それを補うのが「後天の気」で、消化・吸収、呼吸から得られ、「脾や肺」に宿ると考えられてきました。その「気」が不足してくると「気虚」という病態を呈してくる訳です。

「気虚」という病態の診断基準をお示しします。

気虚の治療には、補脾(補中)という考え方をします。

その代表が以前紹介しました、補中益気湯ということになります。

現代では、経管栄養とか便利な方法もありますが、栄養を取ることはできても元気は出ません。漢方では、口から栄養を取るということを非常に重要視してきた訳です。

食事を味わい、楽しむということは単に空腹を満たす、栄養を取るということ以上に元気を与えてくれます。

暑さで食欲が落ちる季節だからこそ、食事を大切にして下さい。料理を工夫し、夏の食材を楽しみましょう。

R5.8.10ブログ

 今年の夏は本当に暑いですね!最低気温が30度のような日もあるようで寝苦しく夜通しエアコンをつけている方も少なくないかと思います。

 さてそこで今回は、地球温暖化対策と地域包括ケアシステムを強引に関連付けて考えてみたいと思います。

 地球温暖化対策として、たつき新聞にも掲載しましたが、夏場をしのぐ方法としてショッピングモールなどを活用することをお伝えしました。すなわち公共施設やモールなど多くの方が集える場所の活用です。

 ではこのあたりでそんなところがあるでしょうか?呉で言えばゆめタウン、呉市役所、川尻安浦でもやはり支所、グリーンピアせとうちでしょうか…ただ省エネと暑さをしのぐためだけでは芸がありません。

 そこで突拍子もないアイデアを出させてもらいますが、地域資源を活用して地域活性化と省エネ、皆で真夏を乗り切る企画「川安夏プロジェクト」を提案します(笑)

 川尻安浦支所にはホールや沢山の部屋があります。グリーンピアせとうちにも沢山の部屋や宴会場、レストランや大浴場もあります。こまごまとした制約はここではさておき暑さをしのぎながら、沢山の企画で1日を通して過ごす企画として考えます。

 なのであえて今回はアウトドアを避けて提案させていただきます。

 ホールでは地元の方々が参加するコンサートやカラオケ大会、映画上映などを行い、各部屋ではテーマを決め、絵画展や書道展、盆栽展、骨董祭を開催し、的あてや金魚すくいなどお祭り企画なども行う。パンの販売など出店的なものも行うなど週末は支所に集合みたいなものはどうでしょうか!?

 移動は原則行わないが、当然に川尻と安浦を結ぶ送迎バスはありだと思いますし、介護施設の入居者さんにも来てもらい楽しんでいただく。

 町では文化祭などしてるじゃないかと怒られそうですが、私が感じているのは総合文化祭的なことです。大きな企画の方が集まる人も増え活性化し、世話役の方々の負担もトータルで考えれば少なくなると思います。

 非現実的だと笑われるのが落ちですが、こうした突拍子もない発想から仲間が増え、実現できることを模索し始め実行されたことも意外に多いのではないかと感じますし、結局諦めている人が多いだけだろうと感じます。

 こんなことをもし発想する人がそばにいれば、私は間違いなく話を聞きたいと伝えますし、少々無謀でも協力したいと思います。ただこれには私にとって最も大きな問題になるのは5類になったとはいえコロナ感染症です。

 しかし夢物語でも少しでも取り組めるようにまずは法人内で感染対策をしながら夢をかなえる取り組みを進めていければと思っており、法人内の取り組みが地域に広がっていくことを期待しております。

 省エネから離れてしまいましたが、公共施設に集うことで個人宅の省エネにはつながると思います。様々な視点から皆で工夫していければと思います。