出稽古

先日再び安浦支所の隣の武道場へ行きました。
川尻中学校の体育館が卒業式で使えないため安浦一心館に出稽古に子供たちが行きました。
私も診療が終わりすぐに出てちょうど練習開始に間に合いましたが、行ってみると県内最大の大会で3連覇した黒瀬道場も来ていました。
子供だけで総勢50人は超える大勢の剣士が集まりました。
安浦がどんどん身近な場所になりつつあります。
安浦の事業を少しでも早く軌道に乗せ、微力ながら安浦の活性化と地域協力が出来るよう組織を成熟させられればと思います。
しかし人を雇い、 共に育っていくことは極めて難しい事だと感じます。
一緒に頑張ってくれた仲間と共に、理念に沿った理想の施設を作り上げ達成感を感じられる日が来ることを願っております。
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『抑肝散(よくかんさん)』という漢方薬

日本で一番使われている漢方薬は大建中(だいけんちゅう)(とう)だと書きました。二番目は芍薬甘(しゃくやくかん)(ぞう)(とう)です。そして三番目にくるのが(よく)肝散(かんさん)です。
(よく)肝散(かんさん)はもともと「保嬰撮(ほえいさつ)(よう)」(1556年(明の時代)全20巻からなる小児科専門書)という古医書を起源とする漢方薬です。
こどもの夜泣き、疳の虫に対して使われていた薬です。
それが今では、認知症の薬として頻用されているのです。きっかけは2005年に東北大学から認知症の周辺症状(認知機能以外の症状で、不安、不眠、抑うつ、興奮、徘徊、妄想など)に対して有効だとする論文が報告されてからです。
その後、多くの追随する臨床研究が行われ、周辺症状の特に、妄想、幻覚、興奮、攻撃性に対しては明らかに有用な薬剤だと認められてきました。介護の側からすれば周辺症状が強いほど負担は増大するわけですから使われるのも当然かもしれません。
江戸時代、目黒(めぐろ)(どう)(たく)(1739~1798)は『(さん)英館(えいかん)療治(りょうじ)雑話(ざつわ)』にて、抑肝散は~「怒つよく、性急なる等の児、皆肝血不足の証なり。この方久しく服すべし。」と書いています。
また和田(わだ)東郭(とうかく)(1744~1803)は『(しょう)窓方(そうほう)()(かい)』で、抑肝散は~「多怒、不眠、性急の症などはなはだしきを主症とするなり。」と書いています。
さらに江戸時代から明治にかけて活躍した浅田宗(あさだそう)(はく)(1815~1894)は『勿誤薬室方函口訣(ふつごやくしつほうかんくけつ)』では、「半身不遂并びに不寐の証に此の方を用ゆるは・・・・怒気はなしやと問うべし」と記載しています。
ここで共通して認められることは、「怒」という言葉です。つまり、抑肝散は、イライラ、カリカリ感が背景にある方に使うとよいということです。
ちなみに浅田宗(あさだそう)(はく)とはあの「浅田飴」を作った人物です。
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抑肝散に似た処方で(よく)肝散(かんさん)加陳皮半(かちんぴはん)()というものがあります。この出典は「本朝(ほんちょう)経験方(けいけんほう)」となっています。これは創始者がはっきりしないのですが、日本で創られた漢方薬ということです。五臓でいう肝は怒りを支配すると考えられています。ちょっと難しいのですが、五臓論では、相克の関係として、肝が傷めば、脾が傷むとされています。つまり肝が傷む(疳の高ぶる)結果、脾が傷む(消化器症状が出てくる)と考えられて創られた処方が抑肝散加陳皮半夏ということです。認知症が進んで食欲がなくなってきたり、消化器症状を伴うような方に適した処方です。保険適応薬にあるのですから、こうした方もそれなりに多いのかもしれません。

日本で一番売れている漢方薬

大建中(だいけんちゅう)(とう)という漢方薬があります。今、日本で一番使われている漢方薬です。

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構成はニンジン(人参)、サンショ(山椒)、ショウガ(乾姜(かんきょう)生姜(しょうきょう)を蒸して乾燥させたもので温める作用がより強力になる)で非常にシンプルな漢方薬です。

但し、これにコウイ(膠飴)と呼ばれる飴が10g入りますので量が多くなります。通常の漢方薬の倍量の1回2包、1日6包となります。1日量15g中10gは飴ということです。
大建中湯が最もよく使われている所は外科です。
開腹術をすると、どうしても腸管が癒着しやすくなります。これを大建中湯は防ぐ作用があるのです。

具体的には、腸管の動きを良くする、お腹を温める(腸管の血流を改善する)、炎症を抑えるなどといった作用を持っています。
内科的には便通異常にもよく使われます。便秘には一般的に大黄(だいおう)の主成分から抽出されたセンノシドを加工したものが良く使われます。刺激性下剤に分類されるものです。

便秘でない方も胃透視検査(バリウム検査)の後に飲まれたことがある方も多いのではないでしょうか?確かに効きますが、慢性の便秘の方では、これを常用すると次第に効きが悪くなってきます。これを耐性と言います。こうした難治性の便秘に対して大建中湯は有効な方も多くいらっしゃいます。
また、腹診(漢方的な診察でお腹を触って診察すること)で、お臍周りに冷えのある方では、便秘でも下痢でも効果があります。
似た名前の漢方薬で小建中(しょうけんちゅう)(とう)というのがあります。飴が入っている点は同じですが、その構成は桂皮(けいひ)(シャク)(やく)大棗(たいそう)(かん)(ぞう)生姜(しょうきょう)と全く違います。

小建中湯が一番多く使われるのは小児科です。よくお腹を痛がる虚弱なこどもの漢方薬です。名前は似て非なるものなので、合せて中建中湯として使われている先生もいらっしゃいます。
今、大建中湯は、術後のイレウスやクローン病を対象に米国でも臨床試験が行われています。米国ではサプリメントは盛んですが、今まで漢方薬は医薬品としては認められていませんでした。

でも、これまでの純粋な化合物に対し、多彩な作用を持つ複合物に対する期待も高まっています。漢方薬はまだまだ解らないことだらけです。生薬一つをとっても多くの成分が抽出されます。それを複数組み合わせているわけですから尚更複雑です。もっと漢方薬が役に立つように、今後の研究に期待するところです。

平成27年 年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
たつき新聞では新年のご挨拶を申し上げておりますが、あらためてブログでも新年のご挨拶をさせていただきます。
「ケアビレッジたつき」を設立し、ある意味当法人は年中無休となりました。
既存の医院とデイサービスセンターつばき、そしてケアビレッジたつきのデイサービスセンターすみれの外来通所部門は1月5日より始業しております。
例年の如く、正月の間は処置や注射の方で数日外来を開け対応し、施設の往診などもあり正月が終わりました。
父を継承し医院へ帰ってきたころから、私は総合病院の研修や非常勤医師として現在も勤務しているため他院ほど外来枠を設けておりません。
最近では午前外来、午後往診、早朝や夜間診療なども特に都心では見受けられますが、当院も徐々に変化をしてまいりました。
昨年春より小林先生が水曜日に勤務していただくようになり、往診や医師会活動に時間を取れるようになりました。
また昔から伊藤先生が木曜日午後診療しに来て下さるので、分担し、時にはどちらかが緊急検査や往診対応をすることも可能です。
現在、火曜日午後を往診日とし川尻・安浦の在宅患者さん、そしてケアビレッジたつきを回っています。
安芸津風早の施設には水曜日午前中に往診に行かせていただいています。
その他、月曜日金曜日などにも在宅患者さんのお宅に定期的に往診をしています。
国が推し進める入院から在宅医療へのシフトは今後増加する見通しですし、医院(医師)としてはフットワークを軽くしないと地域のニーズに応えられないものと感じています。
今後の地域医療に大きな弊害となるのはマンパワー不足、医師や看護師、介護士など様々な職種において職員の確保は大きな課題となります。
地域包括は、川尻・安浦がひとくくりになっていますが、審査会や保健・学校活動など町毎に行われているのが現状です。
私はかねてから医師会など事あるごとに高齢者増加よりも就労人口の減少が大きな課題であることを言ってきました。
これを根本的に解消する方法はありませんが、少しでも解消する方法として考えられることは各組織の連携、外国人の導入を推し進めるしかないと思っています。
まずは、この地域で言えば川尻安浦が強く連携すること、近年分裂する組織が多い中で合併をしていくことも重要と考えています。
また一つひとつの業務のスリム化、これまでにも対策されてきていますが、介護保険更新の期間延長、利用見込みの無い介護保険申請の自粛、各種書類の統一化など考えればいろいろあります。
当法人内でもその取り組みをしていくことは当然ですが、法人内にこだわらず広い視点、大きな器で地域に貢献できる姿勢が大事だと思います。
その気持ちを忘れることなく今年も一年取り組みたいと思っていますが、口で言うほどたやすいものはありません。
現実、昨年は想定以上に施設の運営や体制構築に苦労しました。今年立てなおさなければこのような理想は述べておれません。
職員一人ひとりの創意工夫、団結力がなければ成し得ない現実だと思います。
この形を今年作り上げることが当法人の進む道です。それが当法人の理念です。
忘年会でも新年互礼会でも全職員に伝えました。
この形を成し得なければ、この法人は終わる覚悟を持って理事長として取り組むので協力をお願いしたいと・・・
地域の皆様、関係各所の皆様におかれましては今年一年、温かくもあり厳しい目で法人を育てていただければと存じます。
今年一年どうぞよろしくお願いします。
医療法人社団たつき会 菅田医院
菅田 宗樹

葛根湯(かっこんとう)について

先日(12月16日)もテレビで漢方薬のことを紹介していました。「林修の今でしょ!講座」という番組です。ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

その中で紹介されていたのは、

1.かぜにでも どんなときにも 葛 根 湯(かっこんとう)

2.筋肉が けいれんしたら   芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

3.二日酔い お任せ下さい   五 苓 散(ごれいさん)

4.イライラに 女性の味方   加味逍遥散(かみしょうようさん)

さて、テレビなので多少、誇張表現はあるのだろうと思いますが、いささか説明が足りないと感じたのが葛根湯でした。

葛根湯という漢方薬はかぜのひき始めには本当に良い薬です。落語にも出てきますので葛根湯のことをご存知の方も多いと思います。

落語に出てくる葛根湯は、何にでも葛根湯を出す藪医者の話です。でも確かに葛根湯の効能を見ますと「感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こり、上半身の神経痛、じんましん」とあります。何にでも使えそうです。

「かぜ」に使う時は、ぜひ、お湯に溶いて飲んで下さい。体を温め、寒気を取ってくれるからです。用法・用量は「通常、成人1日7.5gを2-3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。」となっています。早く効かすために、最初は一度に2袋飲んでも構いません。でも次に飲む時は、3-4時間は空けて下さい。1日に6包までは飲んでも大丈夫です。但し、高齢者で慢性心疾患、虚血性心疾患、不整脈がある方はこの通りではありません。

速効性のある薬です。少し薬学的に言えば、()(おう)という生薬の主成分であるエフェドリンという物質は非常に早く吸収されます。1-2時間で血中濃度はピークを迎えます。だから速効性があるわけですが、逆に副作用を考えると、例えばお年寄りで前立腺肥大のあるような方ですと、おしっこが出なくなってしまう事もあるのです。ですから3-4時間は間隔を空けて欲しいのです。

肩こりにも効果的です。確かに項背部の表面温度が上がります。でもこの時は、風邪の時のような飲み方をしてはいけません。用法・用量どおり1日3回でお願いします。葛根湯は血液循環を改善し、頚部の凝りを緩和しているのだと思われます。

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今年もあと半月…

12月になりとても寒くなってきました。全国的にはインフルエンザが流行しているようですが、まだ呉、川尻、安浦では流行しているというほどではないようですが、冬休み前には多少流行するものと思いますのでお気を付けください。

さて、今回は12月13日のことを書いてみようと思います。

午前中は診療を行い、お昼からは職員の面談、忘年会の準備、夕方には子供の剣道級審査があり安浦の武道場に初めて行きました。

安浦支所の隣にあり、わずかな時間ではありましたが道場に入り、見学しました。 安浦の道場は剣道が主に使っているようで川尻にはありませんので恵まれていると感じました。

最近、夜に安浦のお食事処にも時々行くことがありましたが、「安浦には食事だけでなく、色々な環境が整っている」と感じます(住んでいないので良く見えるのかなぁ!?)

川尻の支所も移転しきれいになりましたが、安浦の支所の方が広々としているように思います。

話がそれましたが、剣道の後、急ぎ足で医院に帰り法人の忘年会がありました。ケアビレッジたつきが開設して初めての忘年会で60名あまりの職員が参加しました。

出だしから職員が挨拶に来てくれて、食べる前にビール腹になり、回りが早かったように思いますが、その中で実行委員がビンゴ、私が出し物、職員がクイズを行い、とても盛り上がり楽しんでくれたのではないかと思います。

二次会は個々思いの通りに行ったり、帰ったりしましたが、医院にも10名程度寄り、いろいろと話をしました。私は途中眠たくなりダウンしましたが、皆何時までやったのか?朝起きたら何人か院内で寝ていたようです。

施設は人員や利用者さんいろいろなことで順調とは言えませんが、この忘年会で職員に法人の理念、方向性を伝え、ある程度共感してくれたのではないかと思います。

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悪いことは忘れ、良い事は今後に活かし、来年につなげていければと思います。

介護施設を始めようとした時と現在(現実)では、私が想定した状況と大きな隔たりがありますが、その状況にもう一度近付けるように努力したいと思います。

そのためには職員は元より、地域の方々や介護関係者にも応援していただける法人にならなければと思います。

 今年もあと半月となり、みなさま、仕事や家庭などで大変でしょうが、体に気を付けてがんばってください。

女性と漢方

昨年(2013年)の人口動態統計を見ますと合計特殊出生率は1.41で出生数から死亡数を引きますと24万4000人、人口が減ったことになります。この少子化の背景には晩婚化、晩産化があります。初産の年齢は30歳を過ぎています。

晩婚化・晩産化は、通常の月経周期を繰り返す女性が増えるということから、子宮内膜症、子宮筋腫の増加につながります。また最近の社会環境の変化から、過剰なストレスやダイエット、喫煙、運動不足などは月経不順や無月経の原因ともなります。

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さて、漢方薬は女性医療には欠かせないものとなってきていますが、漢方専門外来の7割は、女性だそうです。女性に対する3大処方と言われる当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)加味逍(かみしょう)遙散(ようさん)桂枝茯苓(けいしぶくりょう)(がん)を使っていない産婦人科病医院はありません。

 

漢方的に見た女性の特徴は、

①   「陰証(いんしょう)」が多い(冷え性が多い)。

  ⇒ 当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)当帰四逆加呉茱萸(とうきしぎゃくかごしゅゆ)生姜(しょうきょう)(とう)など

②   「虚証(きょしょう)」が多い(筋肉量が少ない下垂体質、疲れ易い、風邪を引き易い)。

  ⇒ 人参(にんじん)(とう)(りっ)君子(くんし)(とう)補中(ほちゅう)(えっ)()(とう)十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)など

③   「気鬱(きうつ)」が多い(軽微な抑うつ感が身体症状に現れ易い)。

  ⇒ 半夏(はんげ)厚朴(こうぼく)(とう)香蘇散(こうそさん)加味逍(かみしょう)遙散(ようさん)など

④   「(けつ)」の異常が多い。月経異常は「()(けつ)」であり、貧血や血行障害は「(けっ)(きょ)」と捉えます。

  ⇒ 瘀血 : 桂枝茯苓(けいしぶくりょう)(がん)桃核承(とうかくじょう)()(とう)など

  ⇒ 血虚 : 当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)など

⑤   「(すい)」の異常も多い。浮腫内リンパ性水腫によるめまいも水の異常です。

  ⇒ 五苓散(ごれいさん)当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)など

 

お薬の方からまとめますと、

(23)当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん) : 陰証、虚証、血虚、水毒

(24)加味逍遙散 : 気鬱

(25)桂枝茯苓丸 : 瘀血

となり、福岡県にある飯塚病院漢方診療科や「女性に劇的、漢方薬」などの著書のある益田総子先生らも、女性に対する漢方薬としては、当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)の使用量が最も多かったと報告しています。

街に活気が出るように-

11月16日(日)、「川尻元気まつり」「呉市医学会」がありました。

「川尻元気まつり」は年々参加者、来場者が増えているように思います。

安浦でも同じような祭りがされていると思いますが、行ったことがありません。

各地の町おこしでいろいろな取り組みがされ活気づくことはとても良い事と思います。

これらの行事には当然、多くの人々の知恵や行動があって成り立つことです。

行政や各団体、支えておられる方々に敬意を表します。

「呉市医学会」は数年発表しておりませんでしたが、今年から医師会執行部理事として呉市医師会病院担当となり、大腸肛門病センター、地域包括ケア病棟の開設もあり、さらに所属する褥創チームに皮膚・排泄ケア認定看護師が加わり、宣伝を兼ねて発表しました。

今年の参加者は少なかったように思います。色々と執行部や学術委員で参加者が増える取り組みをしているのですが・・・

成果は見られません。 

皆さん色々な意味で忙しくなられなかなか目が向かない、行動に移せない現実があるのだろうと思います。

そして、これからもっと難しい時代が来るのだろうと思います。

 

そんな中で少しでも街に活気が出ればと願います。

そして高齢者が少しでも安らぎの場として当法人を利用され、職員に取っても地域にとっても必要とされる法人に発展していきたいと言うだけでなく、実行していくよう取り組みを続けていきたいと思います。

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大切な仲間とともに…

同級生、友達、仲間など皆さんには沢山いますか?

何かの時に助けてくれるのも周囲の人たちであることは少なくないと思います。

苦しい時、忙しい時、行き詰った時、困った時・・・

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この度、クラブ活動を共にした同級生が当法人に就職しました。

私がお願いして来ていただきましたが、上下町から半単身赴任状態で来てくれました。

現事務長も私と仕事をしたいと10年ほど前に来てくれて今でも久井町から通われています。

以前に書いたことがあると思いますが、医師として職員や医療関係者が掛かってくれることは医師としての評価をいただけていると大変嬉しく思います。

そしてこの度のように私の元に人が集まってくれることは私の人間性を認めてくれているのかと感じます。 

普段から誰かのために生きているといつか困った時には助けてもらえる。

一生懸命生きていれば何かの時に手伝ってくれる。

と言うことをしみじみと身に感じています。

私は元々介護関係には詳しくもなければ、取り組むつもりもありませんでした。

事務長が介護事業をしたいと始めたわけですが、するからにはどこにでもある介護施設をする気はないと、心に誓い取り組んで来ました。

しかし世の中は甘くはありません。職員を集めること、向上心と積極性を持って取り組んでもらう事、良かれと思い判断したことも全員が同じ思いではないこともしばしばあります。

それでも職員には伝え続けていくしかないと思っています。一人でも多くの職員が当法人の理念を共感し、歩んでくれるように取り組みを進めていかなければなりません。

ケアビレッジたつきも開設し、半年が過ぎ、道半ばです。

これから利用者さんが安心、安全に生活され、心のオアシスになるように、そして職員は明るく楽しく仕事をし、自分の仕事に誇りを持てるような施設に発展して行けれ ばと思います。

その協力者として同級生が来てくれました。

管理者達の益々の協力を得ながら共に歩んでいけることを楽しく感じながら当法人の未来に希望を感じています

乾燥肌が気になる方へ

まだ11月だというのに早くも雪の便りが聞こえてきました。寒暖差が激しく風邪にも注意が必要ですが、空気も乾燥し、肌の乾燥も一層気になる季節となりました。

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皮膚は表面から、表皮、真皮、角質層と分けられますが、表皮の最も外側にある角層の水分量が低く、皮脂の分泌が少ない状態を乾燥肌(ドライスキン)といいます。男性よりも女性に乾燥肌は多く、また加齢にともなって乾燥しがちになります。肌が乾燥すると、外部からの刺激を受けやすくなり、かぶれや湿疹の原因にもなりますので注意が必要です。

西洋医学的には、保湿外用剤など皮膚を保護する薬が用いられます。痒みが強いときは、ステロイド外用剤や抗ヒスタミン薬の飲み薬なども用いられます。

漢方では、乾燥肌は「(けつ)」が不足したり、滞っている状態と捉え、主に「(けっ)(きょ)」と診断します。代表的な治療薬は四物(しもつ)(とう)です。ただし、四物(しもつ)(とう)は単独で使われることは少なく、他の漢方薬と合わせて使われることが多い薬剤です。

四物(しもつ)(とう)は、当帰(とうき)芍薬(しゃくやく)川芎(せんきゅう)()(おう)から構成されています。この組み合わせを含む代表的な漢方処方には、温清飲(うんせいいん)当帰飲子(とうきいんし)十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)などがあります。

 

1.温清飲(うんせいいん) (57): 温清飲(うんせいいん)は、黄連(おうれん)解毒(げどく)(とう)四物(しもつ)(とう)の合方になります。効能は、「月経不順、月経困難、血の道症、更年期障害、神経症」となっていますが、その実態はほとんどアトピー性皮膚炎など、肌が乾燥し、痒みが強い皮膚症状に対して用いられることが多い漢方薬です。

2.当帰飲子(とうきいんし)(86) : 虚証の方の乾燥した皮膚掻痒症に用いられます。

3.十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう)(48) : ()君子(くんし)(とう)四物(しもつ)(とう)の合方に更に黄耆(おうぎ)桂皮(けいひ)を加えたものです。気も血も虚した状態、つまり疲労感が強く、肌も荒れて、弱い方に用いられます。

また、最近では、漢方薬として飲むだけでなく浴用として用いることも研究されています。富山大学の皮膚科の研究では、当帰(とうき)()(おう)の入浴療法で角質水分量、水分保持能に有意な改善が得られることが明らかになっています。用い方は、当帰(とうき)()(おう)それぞれ2gを熱湯にて煎じて、入浴剤のようにお風呂に入れるとのことです。

肌の乾燥は、美容的にも気になりますね。気になる方はご相談下さい。