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「広島」
広島、原爆投下から70年が経過しました。すなわち終戦から70年が経ちます。
広島の子供たちはほとんど原爆資料館を一度は見学に行っていると思います。
子供ながらに原爆の怖さ、悲惨な状況に衝撃を受けた記憶があります。
そしてそれから私は資料館に行った記憶がありません・・・
大きくなって学生時代に酔いさましに平和公園を散歩したり、最近では時にセミナーなど国際会議場に足を運ぶことがありますが、資料館にはどうも足が進みません。
今年は7月から原爆や戦争のことがメディアに多く取り上げられたように思います。
平和公園の式典準備でテントも早くから準備されていたように思います。
※私の勝手な思い込みでしょうが・・・
これも70年という節目だからなのでしょうか?
安倍総理大臣が来られていましたが本心来たくないのだろうと思います。
しかし一国を担う立場であり、逃げることをしなかった面においては立派だったと感じます。
人間界には多くのしがらみや権力、利得争いがあって当然でこれが戦争につながるのだと思います。
70年は長いようですが、人類の歴史からするととても短い歴史だと思います。
歴史を振り返れば日本国内でも戦争を繰り返してきました。世界を見ても同様に戦争は周期的に行われていると言っても過言ではないと思います。
一歩でも一秒でも戦争に近付くことは避けなければなりません。
そして人類が平和で核の無い時代が来ることを願っております。
痛みに対する漢方薬
先日7月12日(日)のNHKスペシャルで、「腰痛・治療革命」と題して放映していました。
ご覧になられた方も多いのではないでしょうか?
内容は、痛みの原因は脳にあり、痛みに対する不安や恐怖を取り除けば症状が改善する方もいるといったものでした。
痛みに対する専門家はペインクリニックと呼ばれ、主に麻酔科に所属する先生方が担っていますが、一般には町のお医者さんとしては少ないのが現状です。
腰が痛い、肩が痛いといって皆さんが受診されるのは整形外科が多いのではないでしょうか?
例えば階段から落ちて腰を打ったという痛みがあります。骨折していなければ、湿布、さらに鎮痛薬が処方されて安静の指示が出てそれでおおよその診療は終わりです。それで普通、痛みは消えていくのですが、数週間たっても痛みが消えずお困りの方もいらっしゃいます。
そこで漢方の出番なのですが、そんな痛みに漢方が効くの?と思われるかもしれませんが、歴史を振り返ってみますと、江戸時代、世界で最初に乳癌のオペに成功した華岡青洲が麻酔薬として使ったのは、実は「通仙散」という漢方薬なのです。さて打撲の初期は痛く腫れて熱を持ちますがそれがだんだん冷えていきます。お風呂に入ると痛みが楽になる。そういう方はまさに漢方薬が適応します。冷えて痛む時は、附子剤の出番です。附子という生薬は、生薬の中でも最も温める作用が強く、鎮痛作用を持った生薬です。打った、捻ったという痛みが長引いた時、具体的には、治打撲一方と附子末、あるいは治打撲一方と桂枝加朮附湯という組み合わせがよく効きます。西洋医学では冷えに対する対処法がありませんが、漢方では冷えを改善する手段があります。ですから冷えのある痛みに対しては漢方の方が優れているのです。
腰下肢痛の場合、いわゆる、ぎっくり腰なら芍薬甘草湯と桂枝茯苓丸、あるいは、治打撲一方と疎経活血湯の組み合わせ。高齢者なら八味地黄丸と桂枝茯苓丸、少し浮腫がみられれば牛車腎気丸と桂枝茯苓丸の組み合わせが有効です。
帯状疱疹後神経痛では麻黄附子細辛湯などが効きますが、じっとしていれば痛みはないが、少し触れただけ、風が吹いただけでも痛みを感じるアロディニアという状態に対して、神経周囲組織が炎症後に乾いた状態になっていると考え、そこを潤してやろうという漢方薬、六味丸と麦門冬湯の組み合わせが不思議なほど効果的です。
七夕に思う…
各施設に竹があり、短冊が結ばれています。
少し読んでみましたが、いつまでも元気で・・・などが多かったように思います。
人には出会いと別れがあり、最も重大な出会いはこの世に生を受けた時の誕生、親や世間との出会いなのかと思います。
逆に別れのクライマックスは死、家族や世間との別れとなります。
職業柄沢山の別れを経験してきましたが、色々なことを教えていただきました。
本当にまねのできない最後を迎えられた方も少なくなかったですし、
本当にまねのできない献身的な家族も沢山見てきました。
七夕様は恋愛物語ではありますが、色々な意味深い気持ちが込められているのかと感じてしまいます。
人は悪い所ばかりでもなければ、良い所ばかりでもありません。
良い所に導かれ、悪い所に反発し生きて行くのだと思います。
人生とは様々な出会いと別れ、様々な相性があり、社会を生きて行くのだということをこの年になって感じさせられます。
七夕様は年に一度しか会えないのにそれで満足だったのでしょうか?
会ってない時は何をしていたのでしょうか?
バカなことを考えてしまいましたが・・・皆さん人に恨まれないように、人に愛されるように、大切なものを失わないように、その時その時を大事に過ごしてください。
日々全力疾走しているので少し現実逃避してしまいましたかね!?
ロマンチックでもなく本当に理事長の自由帳でした。
すごい!
以下のような報告が施設管理者からありました。 当施設に限らず法人内外でこのような出来事が増加することを望みます。そのためには医療介護現場の充実が不可欠と感じます。 行政には削減、削減ばかりで実の伴わない政策ばかりでなく、人に優しい、心のケア充実を考えていただきたいと思います。 読んでいただいた方の心が温まれば幸いです。
『すごい!』と感じたエピソード
折り紙を折ることすらも断ることが多かった、消極的な老人がある日、「このまま天井ばかり見ていても仕方が無い。皆の所に出て食事がしたい。」と介護職員に伝えました。
ここに至るまでは、日々、介護職員たちが身の回りの世話をし、看護職員たちが健康管理と精神的なケアを行い、OTが時間を作りながらかかわりを持ち続けていました。
実はこの介護職員は、最近、業務やスタッフとの人間関係、このままこの施設で仕事を続けられるか悩んでいました。
「皆の所に出て食事がしたい。」という言葉に反応したのは、看護師でした。朝の申し送りの時に管理者から、「部屋から出て食事をしたいと言われていたがどうなりましたか?」との質問に目がきらりと輝きました。看護師はその介護職員に詳しく状況を確認し、懇切丁寧に指導を行いました。 “そのような時はどうすればよいのか?”“その言葉は君だから言ったのか?”“そういう言葉が出たのはなぜなのか?”などを正に現場で、実例を通し情熱的に話をしていました。
そこに、日頃かかわっていたOTとOTの実習生が現れた時、看護師が、その介護職員からOTに説明をさせました。OTたちは「オー。すごいですね。」と感動の声を挙げました。 ここでまた看護師が「その人から、あの言葉を聞いたのは君だけだ。言葉だけかもしれないが、その言葉が出たということはすごいことなんだ。その証拠に皆感動しているだろ。これをどう次に繋げていくのかが大切になる。皆でアプローチして行こう。」と話していました。
この出来事は、悩んでいた介護職員に自信を取り戻させ、OTの実習生に貴重な体験を与え、関わった看護職員、介護職員に介護の喜びと感動、ケアの醍醐味を実感させてくれました。
ついつい見逃してしまいそうな一つのエピソードがこんなにも発展し、利用者をはじめ、多くの人に感動を与えてくれました。
実際の現場では、『あれがダメ。』『これが出来てない。』『あの人がどうだ。』『あの人がこう言った。』などマイナス的な言葉があふれている現状の中、しっかりとアンテナを張り、沢山の上記のようなエピソードが日々繰り広げられ、感動に満ちている施設は最高ではないかと思いました。
女性と高齢者に多い便秘
男性に比べて「女性」に便秘が多いのはなぜでしょうか?
それは筋力の違い、生理があること(女性ホルモンとの関係)、ダイエットです。
女性のための漢方治療では、積極的に便秘を解消することが薦められています。 その代表は桃核承気湯です。月経痛、月経不順、更年期障害、にきびその他の皮膚症状などのときには少しでも大黄の入った漢方薬を用いるとよいとも教科書には書いています。承気湯という名前がつく漢方薬には、大黄と芒硝が含まれています。大黄は刺激性下剤でアローゼンやプルゼニドと同じ成分を含んでいます。芒硝は塩類下剤で酸化マグネシウムと似た成分を含んでいて、便を柔らかくする作用があります。西洋薬の瀉下剤は成分が純粋なだけに最初は良くても毎日連用していたら次第に効かなくなってしまいます。これを耐性といいます。通常量の瀉下剤で効かないという方は早めに漢方薬への切り替えをお勧めします。 さて、「高齢者」に便秘が多いのはなぜでしょうか?
それは加齢に伴う筋力の低下、生理機能の低下(体の乾燥=水分不足)などが考えられます。
高齢者の瀉下剤の代表は、麻子仁丸です。これにも大黄が含まれています。日本老年医学会の高齢者のための薬物治療のガイドラインにも推奨されています。
最近発売された新薬にアミティーザというものがあります。これは小腸の水分分泌量を上げて便を軟らかくし排泄しやすくする薬です。実は漢方薬にも滋潤剤というものがあります。その代表的なものは、地黄や麻子仁、杏仁などです。精油成分を含み、便を滑りやすくし便通を改善させる潤腸作用があると言われているものですが、最近の研究で、やはり小腸での水分分泌量を増やすことが明らかになってきています。
日本老年医学会診療ガイドラインでは、麻子仁丸をセンナや大黄末、鉱物性下剤よりもまず先に使うと推奨しています。使い方は、眠前1包で十分。もし効果が弱い時は眠前2包もしくは2包分2(眠前1包、朝1包)でもよいとしています。
もう一つ高齢者向けの瀉下剤として潤腸湯というものもあります。この違いは、麻子仁丸に比べて大黄の量が半分なのでよりマイルド、虚弱者向けともいえますが、甘草を含みますので長期には偽アルドステロン症への注意が必要です。甘草を含まない麻子仁丸はそうした副作用への懸念のないことも推奨理由の一つなのではないかと考えられます。