ほてり、のぼせで困っていませんか?

今月、梅雨入りして毎日、蒸し暑い日が続いていますね!

おまけにコロナの影響で長時間のマスク着用で
顔が火照ったり、のぼせたりして困っていませんか?

一般に女性は冷え症の方が多いですが、
更年期(正常閉経は43~54才)になるとのぼせるという方も多くいらっしゃいます。

更年期でなくても、生まれつき足が焼ける、
ひどい時は冷蔵庫に足を入れたいというほどほてって困るという方もいます。

こういう方が附子などの入っている薬を間違って飲まれたら、
ほてり感はますますひどくなって副反応をおこしてしまいます。

こういう方は「陽証」「熱証」なのです。

熱をとる、冷やしてあげる薬が必要となってきます。
その代表は石膏(せっこう)や黄連(おうれん)という生薬です。
黄連は植物ですが、
石膏とは硫酸カルシウムの二水和物塩の結晶で生薬の中では数少ない鉱物のひとつです。

骨折時に使われるギブスやセメント、チョークの原料も石膏の仲間です。

それを薬として炎症をとる、冷やす薬として生薬にした古代の人の知恵、
中国2000年の歴史はまさに恐るべきです。
黄連を含む漢方薬の代表は黄連解毒湯や三黄瀉心湯です。

黄連解毒湯は苦味健胃薬でもありますが
ほてり・のぼせのある方にはこの苦味が気にならないようです。

証があっていれば味も合うという不思議な関係もあるのです。

一方、石膏を含む薬の代表には越婢加朮湯や麻杏甘石湯、白虎加人参湯などがあります。


色々な種類の薬があります。

きっと貴方に合うものがあるはずです。

nobose

十分、睡眠とれていますか?

今年のGWは行動制限もなく楽しい時間を過ごせましたか?

ここ最近、急に暑くなってきて、体は疲れていませんか?

十分に睡眠はとれていますか?

今回は睡眠で悩まれている、そんなあなたに試して頂きたい漢方薬を紹介します。
最初に申し上げますが、
漢方薬には、飲んですぐに眠気が期待できる『睡眠導入剤』のようなものはありません。
漢方薬は睡眠導入剤と違い、1日3包の服用により心身のバランスを整えるので
『睡眠の質』を改善、
つまり『ノンレム睡眠を増やす』ということが最近明らかになってきています。

でも『眠れないからこの漢方だ!!』という処方はありませんが、
今回は一般的によく用いられている漢方薬を例に挙げてみます。

1. (よく)肝散(かんさん) ((よく)肝散(かんさん)加陳皮半(かちんぴはん)())
   興奮しやすい、神経が高ぶりやすい場合に用いられる処方で、
   最近では認知症の周辺症状に対しても使用されることの多い処方です。
   元々は小児の夜泣き、いわゆる癇の高ぶりを抑えるために使用されてきました。
   不安で眠れないというより、イライラして眠れない場合に有効です。
 
2. (さん)(そう)(にん)(とう)
  心も体も疲れ切っているのに、逆に気が高ぶってしまって眠れない場合に有効です。
   不眠で用いられる漢方薬のファーストチョイスといわれている漢方薬です。
   ノイローゼ気味な方は良いかもしれません。
 
3. 加味帰脾(かみきひ)(とう)
   上記で見られるような症状に加え、
   さらに不安感が強い、元気がない、食欲不振、強いストレスなどの症状が見られる場合に
   有効です。
   また顔色が悪い、もともと貧血気味な方は良いかもしれません。
   最近はコロナ後遺症で虚弱なタイプで不安感が強く熟睡できないなど、
   そういう悩みをお持ちの方に服用していただきたい漢方薬です。
 
こういった悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

suiminbusoku
 

 

R4.5.8ブログ

GWも終わり、コロナ感染者数はどうなるのか心配な週間になりますが、
皆さんこのGW少しは有意義な時間を過ごせましたか?
久しぶりに規制のないGWで多くの人出でにぎわったようですが、
正直私は喜べないのが現実です。

高齢者は罹るとリスクは高く、施設での管理も大変になります。

医療や介護に携わる者も気が緩み、世間に同調する流れになっているのも現実で、
組織のルールを徹底することは困難です。 

これまでできるだけ根拠に基づき法人指針を更新してきましたが、
今では情報もあまり示されなくなってきており、
国としての方針も経済優先に変わり「罹らない、移さない」が容易でない状況です。


コロナ感染者数も急激に変動しております。
国民がコロナ禍に慣れ、受診にさえ至らないケースが増えているのではないかと感じる今日この頃です。

法人指針を更新していく軸は患者さんや利用者さんの健康は勿論、
職員の安心安全も考慮して決めています。
結果としてクラスターや拡散も無い状況です。

しかしながら弊害も様々にあり、ご家族の皆さんには大変ご不便おかけし、
指針を守っている職員にも様々にストレスを与えてきたものと思っております。
コロナ禍となり2年余り。

本当に大変ですが、皆様のご協力がありここまでくることができました。

正直まだ続くのかと思うと本来の医療に専念しにくく、ストレスフルな状況です。

それでもコロナ禍が続く以上、医療従事者としてできる努力はしていかなければなりませんし、
理事長としての責任も果たさなければなりません。

正直容易なことではなく、地域の方々や職員のご理解とご協力なくしては果せないのが現実です。

それぞれにストレス、ご不安、ご負担があると思いますが、
共にコロナ禍を乗り越えていければと存じます。

皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げます。


医療法人社団たつき会菅田医院

norikoeyou

体調不良??

4月も半ばに入り、どんどん過ごしやすい気候になってきましたね。

春は入学式、入社式、転勤や新しい部署に配属されたりなどと、
環境が大きく変わる季節です。

そしてあと2週間もすればGW連休に突入します。

今年は大型連休の方は多いかもしれませんね。

コロナ感染症の終息も願いたいものです。

春は過ごしやすく、いい季節ですがその反面、疲れが出やすく
体調を崩してしまうことも多々あります。

世間ではGW期間周辺で見られる倦怠感などの症状を“5月病”といいますが、
実は4月はウキウキした気分で過ごすことが多い分、
気づかないうちにストレスを溜め込んでしまう場合が多いのです。

その反動として“5月病”に陥りやすくなってしまいます。

GWを存分に楽しむためにも、4月のストレスは4月のうちに解消しておきましょう!


今回はそんな症状に役立つ漢方薬を紹介します。
気温が上がり始めると虚証の方は身体がついてゆかず
全身倦怠感を訴えられることが多くあります。

漢方薬には“()()”という、元気をつけ、体力を補う作用をもつ薬があります。

その代表例が補中(ほちゅう)(えっ)()(とう)です。

この漢方薬は胃腸機能低下の改善や、免疫力を高めることから風邪の予防にも使われたりしています。
また、この時期に急にみられるイライラ感・食欲不振の場合にも有効なことがあります。
 
人参、甘草、蒼朮
食欲を改善する(それによって筋力や身体機能低下を回復する)
人参、黄耆、当帰
身体全体を元気にする
柴胡、升麻、黄耆
気を持ち上げ、活力や緊張を回復する
 
似た処方として、十全大補湯(じゅうせんたいほとう)清暑益気湯(せいしょえっきとう)人参養栄湯(にんじんようえいとう)などもあり、
以下のように使い分けられています。
 
 ・十全(じゅうぜん)大補(たいほ)(とう):顔色が悪く、貧血傾向がある場合
 ・清暑(せいしょ)(えっ)()(とう):脱水を起こしやすく、夏バテの症状がある場合
 ・人参(にんじん)(よう)(えい)(とう):貧血傾向に加えて、不安や咳嗽がある場合

処方名からも、元気をつけるようなイメージがあるなとお分かりいただけると思います。

すこし疲れているなと感じたら、是非試してみてください。

darui

R4.4.11ブログ

春らしい陽気に包まれ過ごしやすい季節になっておりますが、コロナ禍は第7波の模様です。

さてそんな中ではありますが、「信じること」について考えてみたいと思います。

世の中には様々な分野があります。
学校や職場、団体など細かく分類すればキリがありません。
そうした中で貴方は信じているもの、どんなに負の情報があっても信じきれるものがありますか?

最近では、「親友」「信じる」という言葉が昔に比べると簡単に使われるように感じられます。
少なくとも人を信じるとことは、信じている人が言ったりしないようなことを耳にした時、
それは「何かの間違いか理由があるのだ」と思えることが信じることなのだと思います。
たとえコロナ禍でコミュニケーションが薄れても、
外部から曲がった情報が入ってきても同様です。

その場の雰囲気で相槌を打ってしまうこともあるでしょう。
後で後悔することもあるでしょう。
自分は裏切られたと思っても、実は自分が裏切っていて気付いていないこともあるでしょう。

世の中、様々なことが起こります。
人を信じるということは難しいことだと思いますが、信じることで救われることもあります。

コロナ禍だからこそ信じる人が必要なのだろうと思います。

信じてもらうために生きているわけではありませんが、
どれだけの人に私は信じてもらえているのだろうかと考える今日この頃です。


医療法人社団たつき会菅田医院

shinjiru

R4.3.25ブログ

様々に良くないニュースのネタが多くて、
必要なことが放送しきれていない状況のように思います。

芸能界や政治家が悪いことをしてもそんなにテレビに取り上げられることは
無いのだろうと思います。

コロナ禍が続く中、パラリンピックにウクライナ問題、宮城沖の地震など、
年度末でもあり様々な情報は他にも沢山あるのでしょうが…


そんな状況の中ではありますが、早咲きの桜がしばしば紹介されています。

良くない話ばかりの中でほっこりさせようというテレビ局の配慮でしょうか?

それとも先日記念樹を植樹したことで、桜を意識して見ているからそう感じるのでしょうか?

どの番組を見てもウクライナについて放送されていることが多いようです。
世界の有事ですから当然ですし、知らないふりや我が身の事ではないと思うことは
大きな間違いです。

ただ我々にとってはコロナ情報が気になります。

テレビ局は視聴率で動くので当然ではありますが、昔から思うのですが、
それぞれが時間などをずらして様々な情報を流したらと思います。

そういう意味ではインターネットの発展で知りたい情報はすぐに調べられるのは本当に便利です。

ただ逆に怖いと感じることもあります。 

情報に惑わされたり、だまされたりしないように注意していきましょう。

医療法人社団たつき会菅田医院

jouhoutadashii

漢方薬も即効性あるんです!

漢方薬は長く飲まないと効かないと思っていませんか?
そんなことはありません。

急性疾患に対してはすぐに効いてくれます。

風邪には葛根湯、インフルエンザには麻黄湯、花粉症には小青竜湯、
こどもの急性胃腸炎(嘔吐・下痢)には五苓散、足がつった時の勺薬甘草湯など、
飲んですぐに(5分~15分で)効いてきます。

1976年に漢方エキス製剤が薬価に収載されました。
当時は慢性疾患に対して多く用いられてきました。

西洋薬でなかなか良くならない病気に対して使われることが多かったのです。

漢方医学教育がなかった当時としては仕方なかったのかもしれません。

大学で漢方医学教育が始まったのは2001年以降で今ではほとんどの大学で漢方医学教育が
行われています。

世界最古の医学書と言われる(しょう)
寒論(かんろん)は急性熱性疾患を対象にしています。
飲んですぐ効かないとだめなんですね。
風邪やインフルエンザに効く漢方薬は、生体防御反応を促進するような薬です。

ウィルスに罹患すると、それを排除しようと生体防御反応が働き出します。

温熱産生スイッチがオンになり、熱に弱いウィルスを排除しようと体温を上昇させようと仕向けます。

風邪・インフルエンザに使われる漢方薬を服用すると一時的に熱が上がるのはその為です。
汗がでると熱も下がります。

勺薬甘草湯の効き方は未だよく解っていません。

名前の通り、芍薬と甘草の二味からなる最もシンプルな漢方薬です。

芍薬のペオニフロリンと甘草のグリチルリチンがともに配糖体で、
腸内細菌によって糖鎖が取れて有効成分が吸収されると考えられています。

だから腸内細菌叢の状態によって効き方にも個人差があると考えられています。

おそらく口腔粘膜からは速やかに吸収され効果を発揮するのだと思います。

五苓散はこどもでは注腸したり、独自に座薬を作製し使われているところもあります。
おそらく粘膜から速やかに吸収され効果を発揮するんだと思います。
急性疾患に対しては、1日3回毎食前の服用ではなく、頓服的に使われてきたのが実際です。

但し保険上の問題、副作用の問題もあります。

風邪には3-4時間おきに汗をかくまで。

足がつったら即座に、夜中に足がつる人は寝る前に飲むのが効果的なのです。

kanpousokkou

R4.3.8ブログ

コロナ禍だけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻、それに伴う様々な価格上昇…
本当に暗い話ばかりで、現実生活に直面した問題が山積みです。

そんな状況の中でパラリンピックも参加是非などで難しい運営を強いられています。
メディアの多くが侵攻を取り上げ、コロナやパラリンピックのニュースは減っています。
大きな問題なので仕方がないと思いますが、とにかく良い話がありません。

こんな時代でいつ生まれた人が一番良かったかなど考えることがあり、
今回のブログに書こうとしたのですが、暗い話になってしまうのでやめました。

でもあえて私の答えだけ言うなら昭和30年前後生まれの方々が一番良かったのかなと思います。

そんなことは無いと叱られるかもしれませんが、
戦争が終わりある程度復興し徐々に豊かになってきて、コロナ感染症前に定年を迎える。
他にも色々とありますがきりがないのでここまでとします。

結局はどの時代でも、個々がどう考え、どう生きたかが大事なことであり、
その環境に順応し生きがいを感じた人が良かったのであろうと思います。
生まれ変われるわけでもなく、どうにもならないことは沢山あります。


しかし自分の生き方は自分で決めることは出来ます。

人のせいにしたり、後悔し後ろ向きになったり、諦めたりせず、
マイナスをプラスに変え、ピンチをチャンスに変え、現状を把握し、順応し、
前向きに取り組めればきっと後悔せず、良い生き様が残せるのだろうと思います。

本当に良いことがない、この時期だからこそ
今まで以上にそういう思いを強く持たなければならないのだろうと思います。

頑張ろう世界!頑張ろう日本!頑張ろう広島!頑張ろうみんな!
そして頑張ろう自分!

医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹

ganbarou

R4.2.20ブログ

まん延防止等重点措置が続く中、新型コロナワクチン3回目接種が進み始めていますが、
職場や家族など、身近なところでコロナ感染症は多発しているものと思います。

現在当法人では直近1週間の人口10万人あたりの感染者数で
法人指針を作成し対応しておりますが、
このたびまん延防止等重点措置を解除した県などの感染者数は
以前と比較してもまだまだ非常に多く、緊急事態宣言時と同等以上の数字となっております。
当然に医療ひっ迫具合など感染者数だけで判断していないので
それはそれで理解できるのですが、我々施設を運営する側としてはそうはいきません。

ひとたび高齢者施設に新型コロナウイルス感染症が入れば、
たとえ軽症で済んだとしても、クラスターを引き起こし
他の利用者さんの重症化の恐れや職員確保などの問題が生じます。

重症化しにくいと言えど感染力は強いので
これまで以上の制限をかけなければなりません。

特に入居施設に入ってしまうと対応がとても難しく、
数日の問題だけではなく月単位の問題となり、
入居者さんやそのご家族にも多大なる心配をおかけすることになります。

まだまだ発症者数が多い状況の中、広島県もまん延防止等重点措置を
3月くらいには解除していくことが予測されますが、
面会などの制限を緩めるわけにはいきません。

大変心苦しく職員一同心を痛めているのですが、
引き続きご理解とご協力をお願いできればと存じます。


医療法人社団たつき会菅田医院 菅田医院 菅田宗樹


menkaiseigen

花粉症について

花粉症の方にはツライ季節がやってきました。

今年は昨年に比べて花粉の飛散量も多いと言われています。
また、今週くらいから飛散量が多くなるとニュースでもやっていました。
ひどい症状で日常生活に支障をきたすことも少なくないので、
花粉症に悩まされる方は早めの治療を心掛けましょう!!

治療の基本は薬物治療(点眼薬、点鼻薬、抗ヒスタミン剤他)です。
もちろん、アレルギーの原因を身の回りから取り除くことも大事です。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりは花粉症の三大症状とするアレルギー性鼻炎には、
ハウスダスト、ダニなどによりいつも症状のある通年性のものと、
花粉の飛散する時期だけ症状のある季節性のものがあります。
 
★よく処方されている漢方薬についてご紹介します!!
 
①   最も頻用されているのは小青竜湯です。
    特徴は花粉症の三大症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまりに対して科学的にも有用性が
    報告されています。漢方薬の大きな特徴は眠気なる成分が入っていないので
    快適な日常生活の維持を重視した治療と言えます。
    今のシーズンは受験だったり、また常時、車の運転をする仕事の人などは
    眠気のない漢方治療はひとつの選択肢です。
 
②   葛根湯加川芎辛夷は鼻閉の強い場合に効果を発揮します。
 
③   麻黄附子細辛湯は冷えると鼻水がだらだら出る場合(お風呂に入って温まると調子がいい人)
    に効果を発揮します。
 
花粉症に使われる漢方薬には眠気を誘発する成分は入っていません!

漢方薬は患者さんの体質、症状に合わせた漢方薬が処方されます。

花粉症でお困りの患者さんは是非、ご相談ください!!

kafunkanpou